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腸活のカギは“継続”! 発酵研究家・真藤舞衣子さん流「味噌玉」から始める発酵のあるくらし

こんにちは! エスビー食品です。

味噌や醤油などの調味料、漬物など昔から「発酵食品」が身近にある日本。近年では、発酵食品の健康効果が再注目され、ブームが起きています。でも、どうして発酵が体に良いと言われているのか、皆さんはご存じですか?

発酵について詳しく知ると、健康的な食生活のヒントになるかもしれません。そこで今回は、料理家・発酵研究家の真藤舞衣子さんに、発酵食品の面白さや健康へのメリットについてお聞きしました。

スパイスとハーブを使った新感覚の「味噌玉」のレシピも教えていただいたので、ぜひチェックしてください!

教えてくれた人:料理家・発酵研究家 真藤舞衣子さん
会社勤務を経て、京都の禅寺で1年間茶道を学んだ後、フランスに留学して菓子作りのディプロマを取得。帰国後はカフェの経営のほか、料理教室の開催、雑誌やテレビなどのメディアでレシピを発信するなど多方面で活躍。最新著書に『作りおき発酵野菜のアレンジごはん』(主婦と生活社)。
X(旧Twitter):https://twitter.com/maikodeluxe
Instagram:https://www.instagram.com/maikodeluxe/


そもそも発酵食品って何だろう? どうして体に良いの?

——早速ですが、真藤さんはなぜ「発酵研究」に目を向けるようになったのでしょうか?

真藤さん:子どもの頃の食生活が影響しているように思います。祖母が健康に気を遣う人だったこともあり、昔から当たり前のように発酵食品を食べていました。床下に大きなポリバケツいっぱいのぬか漬けが仕込んであったり、今でいうコンブチャ(酵母菌に紅茶や砂糖を入れて発酵させる飲み物)を自宅で作ったり、発酵食品が身近にあったことが、今の活動の原点だと感じていますね。

発酵食品には腸内環境を整える働きがあります。発酵食品に含まれる菌が腸内で善玉菌のエサになり、善玉菌が増えるためです。私も昔から発酵食品を常に食べていたおかげか、便秘をしたことがありません。風邪を引かないのも、発酵食品の効果が大きいと感じています。

——最近だと、「免疫力を上げたい」と発酵食品に興味を持つ方も増えていますよね。

真藤さん:確かに、発酵食品への注目度は上がっているのですが、一方で「ブームが一人歩きしているのでは?」という危機感もあります。発酵食品はただ食べれば良いのではなく、メカニズムを知って摂取することが大事です。まずは毎日摂取すること! 腸の働きを整えるには、たまに発酵食品を食べるだけでは効果が見込めないので、毎日少しずつでも食べ続けましょう。

もう一つ大事なのは、よく噛むことです。咀嚼することで唾液がよく出て、消化酵素の働きでより善玉菌の増加を助けます。また、発酵食品だけをひたすら食べるのではなく、バランスの良い食事を心掛けるのが健康への第一歩。栄養の豊富な旬の食材を取り入れる、悪玉菌が増える原因である酸化した油を摂取しないなど、自分が食べるものを吟味する意識が大切だと思います。

——発酵食品は毎日摂ることが大事なんですね。それなら飽きない工夫がほしいところですが、例えばスパイスやハーブを発酵食品と組み合わせてみるというのは相性的にどうでしょうか?

真藤さん:実はスパイスやハーブと発酵食品は相性ばっちりなんです。相乗効果で発酵食品の旨味と、スパイスやハーブの風味がより際立ち、食事がよりおいしくなります。

特に私がおすすめしているのは、塩こうじとお好きなスパイスを組み合わせて作る発酵スパイス! 魚やお肉に漬けて焼くなど、さまざまな使い方ができる万能調味料です。

また、発酵食品は保存性が高いというメリットがあります。例えばハーブを重量2%分の塩水に漬けて発酵させると長持ちするので、食材が無駄になりません。炒め物の味付けに使ったり、水切りしてクリームチーズと混ぜて食べたり、幅広く使えます。今回教える味噌玉をきっかけに、スパイスとハーブ×発酵食品の組み合わせをぜひ楽しんでみてください!

スパイス&ハーブで自由にアレンジ! 3種類の味噌玉のレシピ

今回、真藤さんに教わるのは、スパイスとハーブを使う3種類の味噌玉のレシピです。味噌玉とは、1人前分ずつ味噌とお好みの具材を丸めて作る、味噌汁の素のこと。お椀に入れ、お湯を注ぐだけで手軽にお味噌汁が食べられるので、朝食やお弁当のお供に大活躍します。

真藤さん:まずは味噌玉のベースを作ります。ベースの作り方を覚えれば、干し野菜やお麩など好きな具材を入れて自分好みのお味噌汁を作ることができます。スパイスやハーブを入れてアレンジを加えると、味のバリエーションがさらに増えますよ。このベースは味噌床としても活用でき、生の野菜や卵黄などを漬けてもおすすめです!

味噌玉は冷凍庫で保存でき、1週間~10日ほど日持ちするそうです。1食分ずつ入れる具材を変えて作れば、毎日飽きずにお味噌汁を楽しめます。真藤さん曰く、味噌汁は意外にも洋風やエスニック風にしてもおいしく食べられるとのこと。スパイスとハーブを自由に組み合わせて自分だけのオリジナルの味噌玉作りを楽しみましょう!

味噌玉のベース

<材料>10~12個分
味噌……300g
かつおぶし……10g

【1】

フライパンにかつおぶしを入れて乾煎りします。中火〜弱火程度の火加減で、かつおぶしが焦げないよう絶えずかき混ぜながら炒めます。カラカラ状態になったら、冷まして指で細かくします。

真藤さん:かつおぶしは、とろろ昆布で代用しても◎。市販の天然出汁が手元にある場合は、そのまま味噌に混ぜて作れるので手軽ですよ。

【2】

味噌と1を練るようによく混ぜ合わせたら、味噌玉のベースが完成です。

【3】

2のベースに好みの具材を混ぜ合わせて丸めます。大さじ1弱で2つの味噌玉が作れます。

真藤さん:具材は干し椎茸や切り干し大根、お麩など乾燥状態のものを使用しましょう。生の食材だと水分が出て、日持ちしません。具材はキッチンバサミなどで小さくカットしてから混ぜるとまとまりやすいです。今回はスパイスとハーブをちょい足しした3パターンの味噌玉を紹介します。

【飾り付け】

丸めた味噌玉に、飾り麩やぶぶあられなどで飾り付けするのも可愛くておすすめです。

具材アレンジ①バジル香るドライトマトとチーズの洋風味噌玉

〈材料〉2個分
味噌玉のベース……大さじ1弱
S&B バジル……お好みで
ドライトマト……お好みで
ダイスチーズ……お好みで

味噌玉のベースをボールに入れ、バジルとカットしたドライトマト、ダイスチーズを加えてよく混ぜます。広げたラップに1個分の分量をのせ、丸めます。

具材アレンジ②カレー風味でおいしさアップ!切り干し大根とほうれん草の味噌玉

〈材料〉2個分
味噌玉のベース……大さじ1弱
赤缶カレー粉……1〜2つまみ程度
切り干し大根……お好みで
干しほうれん草……お好みで

ボールに切り干し大根とカレー粉を入れ、よく混ぜ合わせておきます。別のボールに味噌玉のベースを入れ、干しほうれん草と混ぜ合わせます。1個分の分量をラップで丸めたら、味噌玉を切り干し大根の上で転がし、外側にまんべんなく切り干し大根を貼り付けたら完成です。カレー粉でほんのり黄色く色づいた切り干し大根によって、見た目の美しさもアップします。

具材アレンジ③チリーペッパーでピリ辛に!五香粉が決め手の中華風味噌玉

〈材料〉2個分
味噌玉のベース……大さじ1弱
S&B チリーペッパー(パウダー)……耳かき1杯分程度
一味唐からしでも代用できます。
S&B 五香粉……耳かき1杯分程度
S&B パセリ……耳かき1杯分程度
薄切り乾燥しいたけ……お好みで
乾燥ねぎ……お好みで

味噌玉のベースをボールに入れ、乾燥しいたけと乾燥ねぎ、各スパイスを加えてよく混ぜ合わせます。広げたラップに1個分の分量をのせ、丸めたら完成です。

簡単に作れる味噌玉で、発酵くらしを始めよう!

ドライトマトからも出汁が出た洋風バージョン、吸い口のカレー風味がやみつきになるお味噌汁など、3種類の味噌玉はそれぞれ味わいが違っていて驚きました! 一度にたくさんの種類を作って、「今日はどのお味噌汁にしよう♪」と選ぶのも楽しそうです。

真藤さん:毎日手軽に発酵食品を摂取できる味噌玉は、腸活初心者におすすめです。発酵食品は継続して摂取するのがとにかく大事なので、ぜひチャレンジしてみてください。今日はお味噌汁を食べて、明日は納豆!という食べ方でももちろんOK。納豆にスパイスやハーブをちょい足しするのもおいしいですよ。

日本には味噌以外にも醤油やお酢、みりんなどさまざまな発酵調味料が身近にたくさんあります。日々の食生活で意識して使うことも、腸活の大きな一歩になるはずです。今回の味噌玉レシピをきっかけに、日本の発酵食品にぜひ注目してみてください。

レシピ・監修:真藤舞衣子/ 文:大瀧亜友美 / 撮影:山﨑悠次

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