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五香粉ひと振りで本格的に!フライパンで作る「台湾風ちまき」

こんにちは! エスビー食品です。

来月は、5月の年中行事のひとつである、こどもの日がやってきます。端午の節句の代表的な食べ物といえば「ちまき」ですよね。作り方が難しそうに感じられる「ちまき」ですが、五香粉(ウーシャンフェン)を使うことで簡単に本格的な「台湾風ちまき」を作ることができます。

今回は料理家の樋口直哉さんに、フライパンで作れる「台湾風ちまき」のオリジナルレシピを教えていただきました。竹の葉で包む作業を子どもと一緒に行えば、思い出に残る日になること間違いなしですよ!

教えてくれた人:樋口直哉さん
料理家・作家。雑誌やテレビ、WEBメディアでレシピ紹介を行うなど、多方面で活躍。論理的でわかりやすい解説が人気。最新著書に『ぼくのおいしいは3でつくる 新しい献立の手引き』(辰巳出版)
YouTube:youtube.com/@Naoya-cooking
X(旧Twitter):https://twitter.com/naoya_foodlab
Instagram:https://www.instagram.com/nao81519/

五香粉がポイント!フライパンでできる「台湾風ちまき」の作り方

樋口さん:五香粉(ウーシャンフェン)とは中国の代表的なミックススパイスのこと。さまざまな配合がありますが、花椒(または山椒)、クローブ、シナモンを中心に、スターアニス(八角)、フェンネル、ちんぴなど5種類のスパイスが混合されています。甘くエキゾチックな香りが特徴で、よく「台湾のコンビニは独特な香りがする」といいますが、その正体は五香粉にも含まれるシナモンやスターアニス(八角)なんですよ。料理に使えば、その濃厚な甘い香りによって、一気に台湾の雰囲気漂う本格的な味わいに近づけることができます。

ちまきのレシピは、鍋などで途中まで火を通し、蒸し器で完成させる作り方がほとんどです。今回は誰でもチャレンジできるよう、フライパンで最後まで作れるレシピを考えました。お米をそのまま食べてもおいしいですが、より本場の味に近づけるなら竹の皮で包み、数分蒸してから召し上がってください。竹の皮の香りがついて、風味豊かなちまきになりますよ。

<材料>4~5個分
もち米……300g
鶏もも肉……150g
A.塩……小さじ1/4
A.酒……大さじ1/2
ごま油……大さじ2
干し椎茸……15g(3個程度)
椎茸の戻し汁……200ml
醤油……大さじ1と1/2
オイスターソース……大さじ1
砂糖……大さじ1
S&B 五香粉……小さじ1/8
剥き甘栗……60g程度
竹の皮……4~5枚
い草……4~5本(結ぶ用。たこ紐などで代用可)

【1】

もち米はさっと洗い、常温で1時間以上(6時間以上置く場合は冷蔵庫で)浸水させます。鶏肉は1.5cm角に切り、材料Aの調味料で和えて下味をつけます。

樋口さん:もち米は浸水させてから使います。水温が高いほうが吸水は早いですが、吸水させ過ぎると後の工程でお米が割れる場合があるので、長い時間置く場合は冷蔵庫に入れましょう。冷蔵庫に入れて冷やすともち米の表面が硬くなることで、割れにくくなります。

【2】

干し椎茸を水に浸して戻したら、軸の硬い部分を取り除き、1cm角にカットします。

樋口さん:干し椎茸のうま味成分であるグアニル酸はかさの裏側にあるため、水で戻すときはかさを下向きにして水に浸すのがポイントです。また、冷たい水で戻したほうがうま味成分が増えます。椎茸の戻し汁には汚れが含まれる場合があるので、上澄みをすくって使ってくださいね。分量の200mlに満たない場合は水を足しましょう。もし干し椎茸が手に入らなければ、生の椎茸でも大丈夫です。ただし生の椎茸にはグアニル酸はないので、顆粒中華だしを小さじ1程度加えてください。

【3】

26cm程度のフライパンにごま油大さじ2をひき、中火で温め、鶏肉を炒めます。鶏肉の表面が白くなったら、干し椎茸を加えます。具材に油が回ったら、水を切ったもち米を加えて、全体が温まるまで炒めます。

樋口さん:ごま油を多めに使うと香ばしい風味が加わり、より中華らしい味わいに! さらに、ごま油によってもち米の表面が油でコーティングされ、粘り気が抑えられることで粒立ちが良くなります。よりモチモチに仕上げたい方はもち米を炒めなくてもOKです。

【4】

醤油、オイスターソース、砂糖、五香粉、剥き甘栗、干し椎茸の戻し汁を加えます。沸騰したら弱火にし、蓋をして10分加熱後、火を止めて5分蒸らします。

樋口さん:調味料を入れたら、ムラにならないようフライパンを揺すって全体を混ぜます。甘栗は見た目にも映えるので、カットせずに1個そのまま入れるのがおすすめです!

【5】

蒸らし終わったら別の容器に移して粗熱を取ります。

このままでもおいしく食べられますが、本格派を目指すなら竹の皮に包んで蒸しましょう! 以下の手順で包みます。

家族でチャレンジ!竹の皮で包むステップ

竹の皮は水に浸して柔らかくしておきます。

水から取り出し、水分を拭いて、皮の内側にごま油を塗りこみます。

まず下1/3を折り曲げます。左に若干ずらした位置に折るのがポイントです。

次に縦半分に折ります。

外側の1枚だけ開くと、三角のポケットのような空間ができます。

できた空間に、およそ120gのちまきを詰めます。表面に栗をのせると、開けた時の見栄えが良くなります。

ちまきをギュッと手で押さえ込み、三角形の形を整えながら、手前から奥に前転させます。

余った竹の皮を中央に寄せるようにしてひとつにまとめ、伸びている部分を巻きつけるように折り込みます。

い草やたこ紐などで結びます。使わない竹の皮を縦に細長く割いて、紐代わりにする方法もおすすめです。

フライパンにクッキングペーパーをしき、ちまきを並べます。クッキングペーパーの下に水を100ml入れ、蓋をして中火で加熱します。沸騰したら弱火にして10分蒸したら完成です。

樋口さん:蒸し器がない場合は、フライパンとクッキングペーパーで代用できます。その際、フライパンからクッキングペーパーがはみ出ないよう気をつけてください。コンロの火がクッキングペーパーに引火するのを防げます。5分経ったらフライパンの水分量を確認して、足りない場合は水を足しましょう。

濃厚な香りが食欲を誘う台湾風ちまきの完成!

竹の皮を開いた瞬間、五香粉や竹の香りがふんわり広がり、食欲がそそられます。ごま油の香ばしさも良いアクセントに! 鶏肉や椎茸、栗など具材がゴロゴロ入っているので、食感や味わいに変化があり、満足感もたっぷりです。

樋口さん:このちまきは日本の炊き込みご飯と違って、味つけが濃い目です。そこで栗のような淡い味わいの具材を入れると、良いアクセントになり、最後まで飽きずに食べることができます。甘栗の代わりにうずらの卵やさつまいも、にんじんなどもおすすめです。ちまきは意外と簡単に作れるので、この機会にチャレンジしてみてください!

今回使った五香粉は炒め物にサッと振りかけたり、唐揚げの下味に使ったりなど、さまざまな使い道があるそうです。1年に一度の行事で本格ちまきを作ってみたい人は、ぜひ五香粉を手に取ってみてください!

レシピ・監修:樋口直哉/ 文:大瀧亜友美 / 撮影:山﨑悠次

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