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香ばしいカリフラワーに、甘い香りと刺激。「ナツメッグカリフラワーの半熟卵チーズ」#旬とスパイス

あるときはしびれるようにビリリと強烈で、あるときは果物のように甘くフレッシュで、またあるときは爽やかな軽さをもたせてくれる……スパイスやハーブをほんのひと振りするだけで、一皿は魔法のようにがらりと変わります。

甘みと栄養素をたっぷり含んだ旬野菜と、それをさまざまな表情に変えてくれるスパイス&ハーブのかけ合わせをぜひ堪能してほしい。そんな想いから始めた#旬とスパイス 」シリーズ。

レシピと文章は、noteクリエイターであり料理家の今井真実さんです。つくる人の気持ちに寄り添うレシピ開発を行っている今井さんに、四季の味覚を思いきり満喫できるレシピを教えていただきました。

あんなに痛いほど降り注いでいた太陽の光。夕方にはすっと熱を引くように、涼しい風が吹いて美しい夕暮れが見られるようになりました。

食べたくなる野菜も、ぴかぴかの夏野菜からシックな色合いの秋野菜に。少しこっくりとした味わいも楽しめるようになってきました。

今回登場する食材は「カリフラワー」。真っ白な姿は、どことなく雪を想像させます。一年中並んでいる野菜ですが、本来の旬は寒くなってくるこれからの季節です。カリフラワーを食べる時のレパートリーは、昔は茹でるか蒸すかの2択しかなかったのですが、焼いたり揚げたりして食べるおいしさに気づき、もっと好きになった野菜です。 

合わせるハーブは「ナツメッグ」です。ハンバーグを作るときにお馴染みのスパイスですね。ナツメッグのぴりっとした香り、ほのかな苦みと甘い風味は、カリフラワーにもぴったり。少し加えるだけでぐっと複雑な味わいを演出してくれます。そして卵とチーズも、ナツメッグとよく合う食材です。

多めのオイルでじっくりと焼いたカリフラワーは驚きのおいしさ。

さあ、さっそく作ってみましょう。

「ナツメッグカリフラワーの半熟卵チーズ」

【材料】
カリフラワー 大1/2こ(200g)
オリーブオイル 大さじ2
塩 小さじ1/4
ナツメッグ 小さじ1/4
白胡椒 適量
卵 1こ
オリーブオイル 大さじ1/2
塩 ひとつまみ
シュレッドチーズ 20g

カリフラワーを半分に切り、フライパンにオリーブオイル大さじ1と入れ、蓋をして中火で5分熱します。時間が経っても焼き色が薄かったら、きっちりと焦げ目がつくまで焼きましょう。

裏返し、オリーブオイルをさらに大さじ1足し、カリフラワーの丸い部分をフライパンのヘリに沿わせて、蓋をし、弱目の中火で再度5〜6分中火で焼きます。時々フライパンに接している部分を変えましょう。根本の部分は、カリフラワーを立てて蓋をし、弱目の中火で5〜6分中火で焼きます。

全体にまんべんなく塩小さじ1/4を振ります。カリフラワーから落ちちゃっても大丈夫!

油部分にナツメッグパウダーを入れ、弱火に切り替え、油をカリフラワーにまんべんなくかけていきます。

この時にカリフラワーを裏返していき、まんべんなく火を入れていくイメージです。カリフラワーはもともと生でも食べられる野菜なので、好みの柔らかさに仕上げましょう。爪楊枝を刺して、確認するのがおすすめです。焼き上がったカリフラワーを油ごとお皿によそっておきます。

フライパンの汚れと油をキッチンペーパーで拭き取り、フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱します。卵を割り入れて、蓋をせず目玉焼きを作りましょう。

白身の部分にチーズを乗せて弱目の中火に切り替え、チーズが溶けるまでじっくり焼きます。塩は黄身にむかってひとつまみ振ります。

目玉焼きをカリフラワーがのったお皿に盛り付け、白胡椒を振りかければ完成です。

かりっと焼き上がったカリフラワーと、チーズがのった目玉焼き。それにナツメッグの甘く芳しい香り。おいしい匂いが漂っています。さあ、どうぞ召し上がれ。

カリフラワーを切り分け、黄身を崩しながらひとくちに……!

ざくっとした食感のカリフラワーに、とろとろの黄身が絡みます。チーズは焼けてパリパリした部分ととろっとミルキーな部分、どちらの食感も楽しめておもしろい。スパイシーなナツメッグが風味のアクセントになって全体を引き締めます。ナツメッグはチーズフォンデュに使われることも多いと言いますし、納得の組み合わせです。文句なしのおいしさ!

味の変化を楽しみたい時には、一緒にレモンをどうぞ。これがまた合うんです。

もし何人かでシェアをする場合は、焼いてから切り分けてもいいですし、焼く前にあらかじめ大ぶりにカットしてもかまいません。コツは多めのオリーブオイルできっちり焦げ目をつけること。それによって、カリフラワーの新しいおいしさが引き出されます。

淡白な味わいと思われがちなカリフラワー。しかし、この料理を食べると強い甘味をダイレクトに感じられます。どこか特別な風味になるのは、ナツメッグのおかげです。私のレシピで「カリフラワーのベシャメルソース」というものがありますが、実はこれもナツメッグを一振りするとおいしいのです。カリフラワーの白色に、ナツメッグの色が映えるのもうれしいですね。

そんなカリフラワーとナツメッグならではの組み合わせを、ぜひ楽しんでください。


今回のレシピと文章:今井真実(料理家)、撮影:今井裕治

〈お知らせ💡〉
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「スパイス&ハーブレシピまとめ」

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