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温活で乗り切る、揺らぎがちな春先

少しずつ春の気配がしてきた今日この頃。
とはいえ朝晩はまだ寒く、なんだか真冬以上に冷えを感じている方もいるのでは。
そこで今回は、身体の調子が不安定になりがちなこの季節を「温活」で乗り切るコツをご紹介します。

お話は、中国の伝統医学である中医学や薬膳の専門家で「あたため美容部 温活レシピ」(主婦の友社)などの著書もある植木もも子先生です。

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植木もも子先生 プロフィール
管理栄養士、国際中医師、国際中医薬膳管理師、遼寧中医薬学院日本校薬膳講師。
各種料理、健康、食品関連の雑誌、広告などでの料理制作、メニュー開発などを手がけています。
http://www.peachtreekitchen.jp/

「冷え」にもいろいろ。だからこそ積極的に体をあたためる「温活」。

「中医学では、冷えは“身体に入ってくるもの”という考え方なんです」と植木先生。
冷えはさまざまな不調につながるため、冷えを体に入れないようにすることが一番。
また、そもそも体の中で熱を起こす力が弱い人や、熱を体中にとどける「巡り」が悪い人など、自覚症状がなくても冷えやすいタイプがあるそうです。

また、現代は一年中冷たいものが飲めたり、冷房がきいていたりと体を冷やす要因がたくさん。
自分の体質を知り、積極的に体を温めてほしいという思いが、植木先生が発信している「温活」という言葉に込められているそうです。

先生が温活のためにしていることはありますか?と聞いたところ、「とにかく運動!」とのこと。
若いころ、ハードワークで体調を崩してしまったという先生でしたが、体操をするようになったら改善し、運動によって代謝がよくなったことを実感。
のちに中医学を学び、あれは中医学でいう「巡り」が悪い状態だったのだと腑に落ちたそうです。

ジム通いやランニングなどができなくても、まずは階段を使ったり手を伸ばして物を取ったりという風に日常の動作を増やすことが効果的。
また、冷えを感じている人は、レッグウォーマーなどで足首をあたためることがおすすめ。
足首の冷えは、中医学では内臓の働きを悪くするとされているそうです。


薬膳の基本用語

奥が深い薬膳の世界ですが、基本となる用語を教えていただきました。

〈ちょこっと解説!薬膳用語〉
性質
その食材を食べたときに体を温めるかあるいは熱を取るかの度合いによって(熱・温・平・涼・寒)と分けられる。

その食材が持つ味のこと。「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹(塩気)」の五味に分けられ、それぞれ効能があるとされる。
●体を構成する大事な物質
  ……これらのバランスと巡りが順調であれば健康と言われる。
 ・:エネルギー・生命力そのものとされる。
 ・:血液を含むがもっと大きなもの。
    細胞にさまざまな栄養を届けるほか、余分な熱を取るともされる。
 ・津液:血液以外の体液で、五臓六腑、皮膚などあらゆるところを
     潤すもの。余分な水分は水毒と言われ津液とは分ける。
 ・陰気:体を冷ますもの。
     不足するとのぼせ、皮膚の乾燥など体が砂漠状態になる。
 ・陽気:体を温めるもの。
     不足すると冷えが起こり、からだが北極状態に。
参考文献:「薬膳・漢方食材&食べ合わせ手帖」「中国伝統医学による食材効能大辞典」NHK出版「食材大全」

うーん、難しそうだけれど、つまりは食材の性質を生かして体のバランスを整えるということなんですね。
薬膳の視点で素材を選んだ、体を温めるレシピを教えていただきました!


薬膳温活レシピ:ドリンク編
ココア+シナモン・ブラックペッパー

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ミネラル・ビタミンが豊富で、ポリフェノール類も含むココア。
シナモンの豊かな香りと、ブラックペッパーのピリッとした辛味をきかせて大人向けにしました。
牛乳のたんぱく質も加わり、栄養価が高く疲労回復に適したホットドリンクです。

〈材料〉 1人分
ココア   小さじ山盛り2杯
S&Bシナモン(パウダー)   少々
S&Bブラックペッパー(あらびき)   少々
洗双糖※またはきび砂糖(ミネラルなどが残る砂糖) 小さじ2
お湯   大さじ1
牛乳   200mL
※洗双糖は、さとうきびを2段階の工程で精製した砂糖。ビタミン・ミネラルを豊富に含んでいます。

〈作り方〉
【1】
小鍋にココア、シナモン、ブラックペッパーを入れ、砂糖も加えてよく混ぜます。

【2】
【1】に熱湯を加えてよく練ります。よく混ざったら牛乳を少しずつ加えてとき伸ばしていきます。

【3】
【2】の鍋を弱めの中火にかけて絶えず混ぜながら沸騰直前まで加熱します。
カップに注ぎ、お好みでシナモン、ブラックペッパーを振ります。

ポイント
薬膳的にみると性質は平性で、味は苦味と甘味です。
ココアは気を補い疲労回復に、利尿作用で水毒改善に、血の巡りを良くして瘀血(おけつ。血の巡りが悪く栄養素が巡らない状態のこと)の改善に働くとされます。


薬膳温活レシピ:スープ編
ブリと青梗菜の八角風味スープ

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栄養豊富なブリに、巡りを促す青梗菜を合わせ、体を芯からあたためるスープにしました。
八角とジンジャーパウダーを加え、パクチーも添えて、風味と彩りを引き立てます。

〈材料〉 2~3人分
ブリ(しゃぶしゃぶ用の薄切り、または3センチ大の切り身)  190g
青梗菜   1株(130g)
長ねぎ   1/3本(40g)
えのき茸   1/2株(90g)
昆布   5センチ長さ2枚
S&B菜館 八角   2片
S&Bジンジャー(パウダー)  小さじ1/3
酒・醤油   各大さじ1(下味用)
酒   大さじ3
塩   小さじ1/2
醤油   小さじ2
S&Bフレッシュハーブ パクチー  少々

〈作り方〉
【1】
鍋に水5カップと昆布を加えて、昆布が広がるまでおきます。
その間に材料の準備をします。
・青梗菜:1枚ずつ軸と葉を分け、軸は縦の薄切り、葉は斜めザク切りにします。
・えのき茸:約3㎝の長さのザク切りにします。
・長ねぎ:斜め薄切りにします。
・ブリ:切り身に下味用の酒大さじ1を振り、醤油大さじ1もかけて混ぜ、下味をつけます。

【2】
【1】の鍋にえのき茸、八角、ジンジャーパウダーを入れてまぜ、火にかけます。
沸騰したら青梗菜の軸を加えます。

【3】
青梗菜の軸に火が通ったら、ブリの汁気を切って加えひと混ぜし、青梗菜の葉も加えます。
塩、醤油で味をととのえ、長ねぎを加えて火を止めたら器によそい、パクチーを添えます。

ポイント
*ブリの代わりにタラ(平・鹹/腎気を養う)でも。
*味付けは塩、醤油の他に味噌でも。
*だしは昆布の代わりに鶏ガラスープ小さじ1/2でも。ただし塩分量に気をつけてください。
*スープに麺類やワンタン、焼き餅などを足せばランチの一皿になります。


薬膳温活レシピ:メインディッシュ編
骨付き鶏肉の赤ワイン煮シナモンとクローブ風味

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鶏肉の赤ワイン煮にスパイスを足した、体を積極的に元気にするおいしい一皿。
鶏肉は栄養価が高く、「気」を補うとされます。
りんご、玉ねぎ、マッシュルームで旨味と食物繊維、ミネラルなどを補います。

〈材料〉 2~3人分
鶏肉骨付きブツ切   6切れ(約400g) 
  ※もしくは鶏もも肉 300g
玉ねぎ   1個(220g)
マッシュルーム   4個(60g)
  ※もしくはエリンギ 1本
りんご   1個(200g)
オリーブ油   大さじ1
S&Bブラックペッパー(あらびき)  適量
S&Bシナモン(パウダー)  5~6振り
バター   8g
S&Bクローブ(ホール)   8粒
コンソメ  キューブ1/4個または顆粒小さじ1/3
S&Bシナモンスティック  1~2本
S&Bブラックペッパー(ホール)  5粒
赤ワイン   150mL + 50mL
塩   小さじ1/2
S&Bフレッシュハーブ イタリアンパセリ   3~4本分
塩ゆでした芽キャベツ(つけ合わせ用)  3個
  ※もしくはブロッコリー   3個

〈作り方〉
【1】
食材の準備をします。
・玉ねぎ:縦に半分に切って芽と根を取り除いてから千切りにします。
・マッシュルーム:軸を取り除いて薄切りにします。
・りんご:4分割にしたら皮と芯を取り除いて、さらに半分に切り、1切れにクローブを1個ずつ刺します。
・鶏肉:流水で洗ってぺーパータオルで水気をふいてから酒大さじ1を振り、混ぜておきます(こうするとクセが和らぎます)。
・イタリアンパセリ:葉を粗みじん切りにします。

【2】
フライパンに玉ねぎを入れ、オリーブ油をかけてよく混ぜてから蓋をして中火にかけます。
蒸気が出てきたら弱火にし、焦げないように時々かき混ぜてしんなりするまで加熱します。

【3】
鶏肉に塩小さじ1/4(分量外)をふり、ブラックペッパー(あらびき)、シナモン(パウダー)も振りかけ、全体によく揉み込んでおきます。

【4】
【2】の玉ねぎがしんなりしたらマッシュルームを加えてよく混ぜ、マッシュルームに火が通るまで炒めます。
これを別のフライパンや蓋つきの鍋★にあけます。

【5】
【3】の鶏肉の皮を下にしてフライパンに入れて中火にかけ、表面全体に焼き色をつけます。
焼色がついたら、★の玉ねぎの上に乗せます。
※鶏肉から脂が出るのでオリーブ油は足さないでOK!

【6】
フライパンの油を拭き、りんごを加えて中火にかけ、バターの半量を入れて表面全体に火が当たるように中火で炒めます。
りんごの表面がやや透明になったら★に入れます。

【7】
★に赤ワイン150mLを注ぎ、コンソメ、半分に折ったシナモン、ブラックペッパー(ホール5粒)を加え、バターの残りも乗せます。
あればアク取りシートや紙でふたをし、その上にさらにふたをして、5~6分中火にかけます。
沸騰したら蓋を少しずらして火をやや弱めて15分煮ます。

【8】
煮えたらアク取りシートを取り除き、鶏肉とりんごを取り出して冷めないようにします。
鍋に残ったソースに赤ワイン50mLを足して中火にし、塩を加えて混ぜ、1分ほど煮込んで味をととのえます。

【9】
温めた皿に【8】のソースの半量をしき、上に鶏肉とりんごを盛り合わせて茹でた芽キャベツを添えます。ソースの残りをかけ、イタリアンパセリを散らす。

ポイント
*フライパン(鍋)を2つ使うので手間のようですが、余分な油を使わずに済みます。
*赤ワインだけで蒸し煮をしますが、野菜やりんごから水分が出ます。
 火力が強いと焦げるので煮ている間は火が強すぎないように注意します。
*シナモン、クローブは香りの好みがあるので量は加減します。


大変な時期だからこそ、「自分を養生」してほしい。

先生によると、薬膳のポイントは自分の状態を知って、それに合ったものを摂ること
コロナ禍の中、心身ともに疲れがたまりがち。
「体の声を聴いて、みんな自分を養生してほしい」という言葉が印象的でした。

ぜひ、毎日の食事に薬膳の視点(そしてスパイスも!)を取り入れてご自愛くださいね。

●植木もも子先生はこちらのnoteでも薬膳を監修されています!
 https://note.com/sachie_takahashi/n/nb34d0b054e9a

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〈知ってる?スパイスとハーブのこと〉
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かつては、一握りのこしょうと牛一頭が交換できたほどの貴重品。
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