桃とディルの運命的な出会い。夢のようにおいしい「桃ディル」 #旬とスパイス
あるときはしびれるようにビリリと強烈で、あるときは果物のように甘くフレッシュで、またあるときは爽やかな軽さをもたせてくれる・・・。スパイスやハーブをほんのひと振りするだけで、一皿は魔法のようにがらりと変わります。
甘みと栄養素をたっぷり含んだ旬野菜と、それをさまざまな表情に変えてくれるスパイス&ハーブのかけ合わせをぜひ堪能してほしい。そんな想いからはじめた「 #旬とスパイス 」シリーズ。
このシリーズでは、クリエイターの方と「旬の新しいおいしさ」を発見していきます。レシピと文章は noteクリエイターであり料理家の今井真実さん。作る人の気持ちに寄り添うレシピ開発を行っている今井さんに、家庭で無理せず取り入れられるのに華やかなおいしさのレシピを作っていただきました。
「ゆめかわいい」という言葉をご存知ですか? 夢のように可愛くて儚げで、ふわふわとした甘いイメージを表す言葉だそう。初めて意味を知った時に「なるほど」と思いました。
それであるなら、この「桃ディル」は「ゆめおいしい」と、私は主張したい。
桃の色はピンクと白のグラデーションでロマンチック。甘い香りもあふれる果汁も儚げに口の中で消えてしまいます。
ねっとりとしてなめらかな舌触りのギリシャヨーグルトの純白のクリームが、桃の食感と一体化してミルキー。そして後味に酸味とスパイシーな余韻。
忘れてならないのが、ディル。
繊細な姿で、差し色の緑がそっと主張するハーブです。魚介と合わせるのが一般的ですが、独特の甘い風味が桃とオリーブオイルになんとも言えずマッチして、この一皿を特別なものにします。
「桃ディル」。これは作った方が良い、真夏の夢の食べものです。
【材料】 (作りやすい分量)
桃 1個
フレッシュハーブ ディル 適量(刻んだものを2つまみ程度)
ギリシャヨーグルト無糖 適量(写真は80g)
オリーブオイル 適量(ひと回し)
はちみつ 適量(細くふた回し)
塩 ひとつまみ
S&B ブラックペッパー(ホール)/今回はミルを使用 適量
桃の皮を剥きます。 ナイフや指で剥いても良いのですが、今回は簡単に綺麗に剥く方法を。
桃の皮に浅く十字に切れ目を付けます。
鍋にお水を沸騰させて火を止め、桃を20秒浸します。全体をくるくる優しく転がしましょう。
網じゃくしで引き上げ、これ以上熱が入らないようにすぐに氷水につけ、全体を冷やします。
切れ目を入れたところから、指先で引っ張るように皮を剥きます。気持ちいいほど綺麗に剥けますよ。
果肉は食べやすい大きさに切ります。
ぐるりと包丁を入れ、種をこそげるようにスライスしたら、盛り付け用のお皿に乗せましょう。
ディルの葉を太い茎から外し、桃と馴染むように軽く刻みます。
ギリシャヨーグルトを容器の中でかき混ぜホイップ状にして、桃の横に盛り付けます。空気を含んだヨーグルトはねっとりしながらもふんわりして、桃に馴染みやすくなります。
バランスを見ながらディルを桃に散らし盛り付けていきましょう。
オリーブオイルをひと回し、はちみつを細くふた回し。
お塩をパラパラと全体に、ヨーグルトの部分に少し強めに振り、仕上げにブラックペッパーを挽けば完成です。
このレシピの嬉しいところは、熟していない甘味の少ない桃でも、渋みのある桃でも、合わせる調味料でたちまちご馳走の魔法をかけてしまうこと。
ヨーグルトをまとった桃を噛み締めると、溢れる果汁、オイルのコク、塩が口の中をさっぱりとさせ、無言で食べ進めてしまいます。
ふと我にかえり、これは、おいしい…と思わずため息が漏れるでしょう。
朝はごく軽く温めた柔らかなトーストと合わせたら、きっと幸せな1日の始まりになります。
おやつにするとうっとりと自分を甘やかす時間を過ごせます。夜には前菜やフルーツのサラダのように、お酒と楽しんでも。
私はディルが大好き。少量でも素材を別世界に連れて行ってくれるようでアクセントに良く使います。今回も、青く甘い香りは、桃、オリーブオイル、ヨーグルトと全てに相性が良く、個性的な風味に仕上がりました。
「桃ディル」は作った人だけがわかる、桃とディルとの運命的な出会い。
お皿に残ったスープだって、スプーンにすくいたくなるほど!
夢のようにおいしい新しい桃の味です。
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