唐辛子の濃厚ソースが夏の食欲をそそる!ペルー料理「パパ・ア・ラ・ワンカイナ」
気温と湿度がだんだんと高まってきて、いよいよ夏到来。暑くなると食欲がなくなるとはよく聞きますが、一方で、パンチの効いた料理が食べたくなる時もありませんか?
今回は、近年、美食の国として注目を浴びているペルー料理から「パパ・ア・ラ・ワンカイナ」の作り方をご紹介します。ペルーを代表する料理のひとつで、ふかしたじゃがいもに、アヒ・アマリージョという唐辛子やチーズ、にんにくなどを使った濃厚ソースをたっぷりかけていただきます。唐辛子とにんにくの風味が食欲をそそる、夏にぴったりなひと皿。ぜひ試してみてください!
教えてくれるのは、ペルー料理専門店『bepocah (ベポカ)』のオーナーシェフ・仲村渠(なかんだかり)ブルーノさん。まずは「日本人の口にも合う」と言われているペルー料理の魅力や「パパ・アラ・ワンカイナ」とは、どのような料理なのかお聞きしました。
世界が注目する、魅惑のペルー料理とは?
仲村渠さん:ペルーは、他国からの移民を受け入れてきた歴史があります。そのためスペインや中国、日本などさまざまな国の料理と、ペルーで受け継がれてきた伝統料理が合わさって独自の食文化が発達してきました。醤油や生姜など日本になじみ深い調味料や食材のほか、生魚を使った料理があることなども、日本人がペルー料理に親しみやすい理由だと思います。
ペルー料理には、あらゆる国の料理のエッセンスが散りばめられているため、日本だけでなくさまざまな国の人々に「なじみ深い味」と表現されることが多いのだとか。
仲村渠さん:さらにペルーは、じゃがいもや唐辛子、トマトなどの食材の原産国でもあります。豊富な食材に、さまざまな食文化が合わさって、多種多様な料理が生まれました。その奥行きの深さが世界で注目されている理由の一つなのかなと思います。
さて、今回教えていただく「パパ・ア・ラ・ワンカイナ」とは一体どんな料理なのでしょうか?
仲村渠さん:「パパ・ア・ラ・ワンカイナ」は、ペルーの家庭料理のひとつ。私も実家にいたときはよく食べていましたし、自分で作っていました。味の決め手となる「ワンカイナソース」は、アヒ・アマリージョという唐辛子を使います。ペルーには唐辛子の種類がたくさんあり、料理によって使い分けるんです。アヒ・アマリージョは辛さもありますが、何より旨味が強いのが特徴。チーズやミルクを一緒にミキサーで混ぜてまろやかに仕上げるので、辛味も強すぎず、日本人にとって食べやすいと思います。
オレンジ色のアヒ・アマリージョは、牛乳・チーズと混ぜることで、黄色のソースに仕上がります。鮮やかな色合いで食卓を彩ってくれること間違いなしです!
パパ・アラ・ワンカイナの決め手!「ワンカイナソース」の作り方
仲村渠さん:アヒ・アマリージョやフェタチーズは日本のスーパーであまり見かけない食材ですが、通販で購入することができます。フェタチーズがない場合はカッテージチーズで代用しても大丈夫です。
【1】材料を切る
アヒ・アマリージョを縦半分に切り、スプーンなどを使って中の種とワタを取り除きます。
仲村渠さん:アヒ・アマリージョはパプリカのように身が分厚い唐辛子。ここに旨味がたっぷり詰まっています。種とワタは唐辛子で一番辛い部分なので、しっかり取り除きましょう。
アヒ・アマリージョと玉ねぎを2~3cm程度の大きさにカットします。
【2】材料を炒める
フライパンにサラダ油大さじ2(分量外)を入れ、アヒ・アマリージョと玉ねぎを中火で炒めます。炒めることでアヒ・アマリージョの旨味と玉ねぎの甘みをじっくり引き出しましょう。全体に油がまわったら、にんにくを入れます。
玉ねぎが透き通るまで炒めたら、バットなどに移します。熱いままミキサーにかけると、分離する可能性があるので、10分ほど置いて粗熱を取ります。
【3】ミキサーで撹拌する
ミキサーに【2】と、材料Aを入れます。全体的に滑らかになるまでミキサーにかけます。
仲村渠さん:フェタチーズは塩気と旨味のあるチーズなので、ソースの味わいに深みを与えてくれます。胡椒はブラックペッパーでもよいですが、ホワイトペッパーのほうがおすすめです。粒が白色なので、ソースの見た目を邪魔しません。
【4】サラダ油を加える
サラダ油を少しずつ加えながら、さらに撹拌します。ソースの粘度が高まり、ツヤが出てきたら味見をして、塩気が足りない場合は、塩を加えて調整します。
仲村渠さん:ドレッシングのように素材にたっぷりかけるソースなので、塩気が強いほうがおいしく食べられます。自分たちが慣れている味より、しょっぱめを目指してみてください。
【5】冷蔵庫で冷やす
冷蔵庫で30分ほど冷やすとさらに粘度が出て、もったりと濃厚なソースに仕上がります。
ふかしたじゃがいもにかけたらパパ・アラ・ワンカイナの完成
ふかしたじゃがいもを食べやすいよう半分に切り、ワンカイナソースをたっぷりとかけます。
うずらの卵やチーズ、オリーブなどをトッピングしたら完成! 黄色のソースが鮮やかでとてもキレイです。
ひと口食べてみると、ほくほくとしたじゃがいもにまったりとした濃厚なワンカイナソースが絡んでおいしい……! フェタチーズをベースに、アヒ・アマリージョの程よいピリッとした辛さがアクセントとなり、どんどん箸が進みます。
仲村渠さん:ワンカイナソースは何にでも合う万能なソース。じゃがいもなどの温野菜やゆで卵にかけたり、野菜スティックにつけたりして食べるのがおすすめです!
アレンジレシピ:ワンカイナソースのパスタ
「ワンカイナソースはパスタやパンとも相性抜群!」と教えてくださった仲村渠さん。パスタの作り方も教えてくださいました。チーズ系のパスタが好きな人にはたまらないおいしさです。
ワンカイナソースのパスタ(1人分)
簡単にできるワンカイナソースやパパ・アラ・ワンカイナは、初めてペルー料理にチャレンジする人にもおすすめです。材料のアヒ・アマリージョが残ったら、刻んで炒め物にしてもおいしく食べられるそう。この夏はペルー料理でひと味違う楽しみ方をしてみませんか?
レシピ・監修:bepocah・仲村渠ブルーノ/ 文:大瀧亜友美 /撮影:大崎あゆみ
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