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【レシピあり】進化するカレーカルチャーを独自の視点で分析!Chance The Curryが伝えるカレーの面白さとは?

#スパイスとわたし 」は、スパイスを愛する方に、スパイスの魅力について語っていただく、連載企画です。 スパイスの楽しみ方は十人十色。みなさんが感じるスパイス料理の楽しさをぜひ教えてください!  今回は、カレー研究家・タケナカリーさんのもとへ伺いました。聞き手は、阿部光平さんです。

歴史、文化、社会課題など、様々な角度からカレーに光をあて、その魅力を伝えている会社があります。その名も『Chance The Curry』

4年以上も毎日カレーを食べ続け、スパイスの可能性にあくなき情熱を注ぎ続けているタケナカリーさんが代表を務める会社です。

カレーの無料提供や、オリジナルカレーグッズの製作、今までにないカレーを作るイベントの開催など、その取り組みは奇想天外なものばかり。しかし、活動の根幹には「カレーの面白さを伝えたい」というストレートな想いがありました。

知れば知るほどハマっていくカレーの面白さとは何なのか? 進化し続ける日本のカレーカルチャーを独自の視点で分析し、新たな道を切り拓こうとしているタケナカリーさんにお話を伺いました。

登場する人:タケナカリーさん
本名は竹中直己。1980年生まれ。茨城県出身。カレー研究家。カレーに関わる、イベントプロデュースやレシピ開発・商品企画販売などを手掛ける株式会社Chance The Curry代表。“連続カレー三兄弟”(毎日カレーを食べ続けるようになってしまったおじさん3人によるカレーユニット)の三男でもある。Instagram:@takenacurry

再現派と表現派が共存する日本のカレー界

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——タケナカリーさんが代表を務めるChance The Curryとは、どのような会社なんですか?

タケナカリー:全力カレーカンパニーですね。

——全力カレーカンパニー(笑)。

タケナカリー:はい(笑)。簡単にいうと、カレーの楽しさをお伝えする会社になりたいなぁと考えています。最初は、カレーを売らないカレー屋さんっていうのをやってたんですよ。

——カレーを売らないカレー屋さん……ですか?

タケナカリー:はい。そもそもChance The Curryという社名は、Chance The Rapperというアメリカのラッパーからとってるんですよね。彼はレーベルと契約せず、音源を無料で配信するという斬新なスタイルで音楽活動をしていて、お金はイベント出演や物販で稼いでいたんです。それでグラミー賞まで取っちゃったアーティストなんですけど。

——音楽は無料でリリースして、ライブやグッズ販売の収入で仕事を成り立たせていたと。

タケナカリー:そうなんです。彼に倣って、僕もカレーを売らないカレー屋さんができないかなと思ったんですよね。それでカレーを無料で配って、グッズを売るってことをはじめたんです。大してグッズもなかったくせに(笑)。

だから、最初はどちらかというとアート活動っぽい感覚でやってました。そこからカレー屋さんを食べ歩いてレビューを書いたり、自分たちでもカレーを作ってイベントをやるようになって、徐々にカレー業界で知ってもらえるようになってきたという感じですね。

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Chance The Curryが販売しているエコバック。「今日の夕ごはんはカレーです」という文字が印刷された、遊び心たっぷりの作りになっている

——そもそもタケナカリーさんが、そこまでカレーにのめり込んだきっかけは何だったんですか?

タケナカリー:きっかけは、たまたま数日間連続でカレーを食べていたのをSNSに上げたことだったんです。そしたら、「ここも美味しいよ!」とか「あそこの店は行った?」とか、すごくたくさんの人から反応があって。これは面白いから続けてみようと思ったんですよね。

だから、最初からめちゃくちゃカレーが好きだったというよりは、自分を洗脳するようにハマっていった感じですね(笑)。そしたら、本当にカレーが好きになっていって。

——思い込むことからはじまったカレー愛(笑)。

タケナカリー:そうなんですよ! それから徐々に自分でもカレーを作るようになっていきました。作り手との距離感が知りたいなと思って。

——作り手との距離感というのは?

タケナカリー:例えば、サッカーをやってた人はプロ選手と自分の距離感がわかるじゃないですか。「もう少し頑張れば近づける」とか、「とても敵わない」とか。それと同じように、カレーのプロと自分の距離感を知りたかったんですよ。

——なるほど。プロが作るカレーと自分のカレーの違いを知りたかったんですね。最初はやっぱりプロまでの距離は遠いなと思いました?

タケナカリー:いや、意外と近いなと思ったんですよね。レシピ本を見ながら作ったんですけど、割と美味しくできてしまって。

——おぉ、そうなんですね。

タケナカリー:でも、それがよかったんだと思います。絶望的に遠かったら、その時点でやめちゃってたかもしれないですから。「意外とできるじゃん」って思ったから、楽しくなった部分はありますね。だけど、そこから先の距離の詰め方がすごく難しいんですよね。カレーって。

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——一定レベルまでいった先の距離の詰め方が難しいというのは、基本的なカレーはレシピを見れば作れるけど、そこからお店のような個性に辿り着くまでの道のりがわからないということですか?

タケナカリー:そうですね。何ていうのかな、日本のカレー界ってすごく特殊なんですよ。ある種、アート的であるというか。僕が思うに、日本のカレープレイヤーたちは、大きく〝再現派〟と〝表現派〟に分かれるんです。

再現派というのは、インドやパキスタン、ネパールといったカレー文化圏のものを、そのまま作ろうとしている人たちのことです。

——本場の味を作るってことですね。

タケナカリー:そうです、そうです。で、表現派というのは、基本的なレシピをもとにアレンジした独自のカレーを作っている人たちのことです。だから、お店のカレーとの距離感という話は、どちらを目指すかにもよるんですよね。

——基本は一緒だとしても、そこから本場のスタイルに近づけていく再現派を目指すのか、オリジナルのスタイルを目指す表現派を目指すのかによって道筋が変わると。

タケナカリー:そうなんですよ。再現派のお店は、ベースとなるカレーのレシピがわかれば近づけるんですけど、それでも油の量の微妙な違いだったり、そもそも一般的には手に入らないスパイスが使われていたりもするので、それによってけっこう味が変わっちゃうんですよね。そういうところにプロとの距離感を感じます。

表現派のお店は、「マジでこれとこれを合わせんの?」とか、「この素材をこんな使い方するんだ」とか、そういう発想の飛躍に距離感を感じますね。そういった幅の広さこそが、カレーの面白さだと思っているんですけど。

——スタイルの違うカレー屋さんが共存しているのが、日本のカレー界なんですね。

タケナカリー:はい。再現派のお店と、表現派のお店が同じイベントに出てることもありますから。スタイルは違っても別に誰も文句は言わないんですよ。「うちが目指してるのは、こっちだから」みたいな感じで。

概ねカレーの求道に関しては個人の自由が守られていて、お互いに一定のリスペクトがある。それでいて、馴れ合わない緊張感みたいなのもあるなと。それが日本カレー界のよさだと、僕は思っています。

「カレーと茶道は似ている」変遷から考える日本の食文化の独自性

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タケナカリー:僕、日本におけるカレー文化の発展は、お茶の変遷に似てるなと思うんですよね。

——カレーとお茶に共通点があるんですか?

タケナカリー:はい。日本に初めて入ってきたカレーって、イギリスで生まれた欧風カレーだったんです。小麦粉と油とルウで作る洋食カレーですね。

インドカレーが食べられるようになったのは、それよりも少し後で、昭和になって新宿中村屋さんが出したのが最初だったんですよ。

——へぇー、そうだったんですね。

タケナカリー:そのきっかけがすごく面白くて。そもそものスタートは、新宿中村屋さんがインド独立運動で活躍したラス・ビハリ・ボースさんという方を匿ったことだったんです。

——なんだか壮大な話になってきましたね(笑)。

タケナカリー:そうなんですよ。これは完全に朝ドラ案件だと思ってます(笑)。

日本に亡命したボースさんを匿ったのが新宿中村屋さんで、彼は創業者の娘さんと結婚したんです。その後、自由の身となったボースさんは、日本に帰化。日本でも美味しいインドカレーを食べてもらいたいという想いから作ったのが、後に中村屋喫茶部の名物となる『純印度式カリー』だったんです。

——はぁ、初めて知りました。

タケナカリー:このことが日本のカレー文化におけるひとつの転換期になったんです。ある種の完成であり、同時に多様性をもたらすきっかけになったというか。だから、僕はボースさんのことを千利休だと思っているんです。

——なるほど! 日本におけるインドカレーの大成者だから。そこでカレーとお茶が繋がっていくんですね。

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タケナカリー:それから、日本ではインド料理をちゃんと再現してみようという流れが出てきました。再現派の勃興ですね。

その後、90年代から2000年代になると、日本各地で独自のカレー文化が誕生してくるんです。北海道ではスープカレー、大阪ではスパイスカレーが出てきて、徐々に全国へと広がっていきました。特に大阪スパイスカレーの隆盛は歴史的な転換期だなと思っていて、僕はこの流れが利休の弟子だった古田織部の台頭に似てるなと思ってるんですよね。

——面白い見立てだなぁ(笑)。古田織部というのは、「へうげもの」と呼ばれた斬新な作風を確立した茶人ですね。

タケナカリー:そうそう。彼は利休が完成させたソリッドな茶道を崩して、ポップなものに変えていった人だなと思っていて。その変遷が、インドカレーをベースにスパイスカレーが出てきた流れに似てる気がするんですよね。めちゃくちゃ個人的な見解なんですけど(笑)。

——いや、そういう視点でカレーを捉えてみるのは面白いですね!

タケナカリー:日本って、いわゆる極東に位置する国じゃないですか。東の端っこ。で、これは何かの本で読んだんですけど、地理的に外からきたものを受け流せないから、入ってきたものが混ざる土地なんだと書かれていて。本当にその通りだなと思うんです。

——外国から入ってきたものが定着して、独自の変化を遂げるってことですか?

タケナカリー:そうです。インドからきたカレーなんかまさにそうだし、明太子スパゲティなんかも成り立ちは一緒ですよね。外から入ってきた食文化が日本の食文化と混ざって、独自なものが生まれるっていう。日本には、そうやって外のものを受け入れる寛容性と、それを勝手にアレンジする独自性があると思うんですよね。

自分で冒険をしてみた経験が、後になって身を助けてくれる

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——タケナカリーさんは、4年以上も毎日カレーを食べ続ける生活をされていたということですが、それが去年で途切れてしまったと伺いました。

タケナカリー:そうなんです。ちょうど4年4ヶ月で途切れました。

——そんなに長く続けてきたのに、何があったんですか?

タケナカリー:あのですね、カレーの研究をしてて食べるのを忘れたんですよ。

——えー、そうだったんですね。

タケナカリー:アメリカにケイジャン料理っていうのがあって、南部で虐げられてきた黒人の方々が作っていた、スパイスを使ったフライドチキンとかの文化なんですけど。それをどうにかカレーに応用できないかなってことをずっと考えてたら、0時を過ぎてて(笑)。

嘘なんていくらでもつけたんですけど、それはちょっと嫌だなと思って、4年4ヶ月で連続カレーは終了しました。

——途切れた瞬間って、どんな気持ちでした?

タケナカリー:今思えばですね、そのときってもう連続で食べることが目的化してたんですよね。

——カレーを食べることではなく、連続で食べることが目的化していたと。

タケナカリー:そうそう。だから、正直にいうと「これはカレーに対して自由じゃないな」って気持ちも少しあったんですよね。「でも、続けなきゃ」と思ってて。そんな気持ちだったので、途切れたときはすっと受け入れられました。「ちょうどいい機会だから、連続カレーは手放そう」みたいな。

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——連続カレーをやめてから、カレーに対する意識の変化はありましたか?

タケナカリー:ありましたね。けっこうカレー以外の飲食店に行くことが増えたんですよ。今までは3食のうちのどれかはカレーを食べなきゃって生活だったんだけど、「あ、ラーメン屋も行けるじゃん」って。

——カレーから解き放たれて、ちょっと自由になった感じなんですね(笑)。

タケナカリー:そうなんですよ(笑)。でも、ラーメン屋に行ったら、「こういう組み合わせもあるんだな」みたいな発見があったりして。玉ねぎの皮とか野菜の切れ端を干してるのを見て、「あれってカレーにも使えそうだな」とか考えるようになりました。そういうアイデアが浮かぶようになったのは、すごくよかったなと思います。

——なるほど! 食に対する興味が広がって、なおかつそれがカレーに還元されるようになったんですね。

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タケナカリー:食の可能性って意味だと、最近はプラントベースにも興味があるんですよね。ヴィーガンほど厳格ではない植物由来の食べ物を選ぶ食事法なんですけど、宗教的な意味合いというよりもサステナビリティに振っていきましょうっていう考え方なんです。肉食中心の食文化は環境負荷が大きいから、肉の代わりになるものをいろんな食材の組み合わせで作るみたいなアプローチが面白いなと思って。

——食に対する興味が広がったことで、社会課題にも意識が向くようになったんですか?

タケナカリー:そうですね。これは自分でもまだ迷ってるところなんですけど、今までは「美味しければいいじゃん」って感覚だったんですよ。でも、最近は「本当にそれでいいのかな?」と思うようになって。美味しいほうがいいんだけど、同時に社会課題もクリアできる方法があるなら、そういう挑戦はしていきたいなと思うんですよね。

——カレーを無料で配ることからはじまったChance The Curryの活動が、次のフェーズに移行している感じがしますね。

タケナカリー:振り返ってみると、フードロスの問題とかはずっと気になってたんですよ。「捨てちゃうような食材も、カレーにだったらできるのにな」って。まぁ、それを飲食店がやるのは難しいと思うんですけど。

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タケナカリー:僕、基本的にカレーは「何でもあり」だと思ってるんですよ。どんな食材も、どんな組み合わせもカレーになりますから。

そういう何でもあり感っていうのは、世界をよくしていくんじゃないかなとも思ってて。特にコロナ禍以降は、言われたことだけをやるのではなく、何かを作ることに対して冒険をしなきゃいけないって思うようになったんです。自分で考えて、自分で手を動かして、自分でアレンジしていくことが、結局は自分を助けてくれるんじゃないかなって。そういう意味でもカレーは冒険しやすいものだから、作る人がもっと増えるといいなと思ってます。

——タケナカリーさん自身も、カレーを食べ、作り続けるという冒険が、今の立ち位置を作ったわけですもんね。

タケナカリー:それは強烈に感じてますね。そうやって自分で何かを作る人が増えたら、世の中はもっと面白くなるんじゃないかなと思ってます。

何かと何かが出会ったら、それはもうカレーである

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——カレーは何でもありの料理だとおっしゃいましたが、その定義は何だと考えていますか?

タケナカリー:えーっとですね、何かと何かが出会ったらカレーだと思ってます。

——あははは!

タケナカリー:カレーは概念ですから。何かと何かが出会ったら、それはカレーです。

——じゃあ、なんでもカレーじゃないですか(笑)。

タケナカリー:そうなんですよ。ただ、単体ではカレーにならないんですよ。何かと何かが出会って初めてカレーになるんです。

——それが煮込んであろうと、炒めてあろうと、スパイスがあろうとなかろうと。

タケナカリー:僕はそう思ってますね。

——なるほどなぁ(笑)。じゃあ、今日作っていただくのもカレーなんですね。

タケナカリー:まあ、ある意味カレーです(笑)。

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——ちなみに、今日作っていただくのは、どんなメニューなのでしょうか?

タケナカリー:ベトナム風牛肉炒めです。2年前にベトナムへ行って、非常に感銘を受けて帰ってきたんですよ。ベトナムには、フランスに支配されていた時代がありました。その結果、すごく独特な食文化が形成されているんですよね。

それを象徴しているのが、バターとナンプラーの組み合わせです。西洋のバターと東南アジアのナンプラーが、めちゃくちゃマッチするんですよ。これって、まさにカレーじゃないですか。

——出会ってますもんね(笑)。

タケナカリー:食材が出会ってるはもちろんなんですけど、異なる食文化が出会って、混ざってるんですよ。

——はぁ、確かに。それはカレーですね。

タケナカリー:だから、これから作るベトナム風牛肉炒めも、僕にとってはカレーです(笑)。

——今の説明を聞いて、ますます楽しみになりました。では、よろしくお願いします!

タケナカリーさん紹介レシピ、ビールがすすむ「ベトナム風牛肉炒め」

今回は、タケナカリーさんがレシピ提供している、「二坪食堂」の人気メニュー『ベトラム丼』を家庭用にアレンジしたレシピを教えてくださいました。

豆苗のシャキシャキ食感とクミンの香りが癖になる、ビールにぴったりの炒め物です。ぜひお試しください。

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【材料】(3~4人分)

牛肉細切れ 300g
豆苗 1パック(約120g)
パクチー 3〜4本(約20g)
クミンシード 小さじ1/2
ブラックペッパー(ホール) 小さじ1/2
サラダ油 大さじ1
青唐辛子 2本(乾燥唐辛子でも代用可)

A 日本酒 大さじ1
A ナンプラー 大さじ1と1/2
A すりおろししょうが 小さじ1
A すりおろしにんにく 小さじ1

バター 20g

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①豆苗は根元を落として半分の長さに、パクチーは3〜4等分にそれぞれ切る。青唐辛子は荒いみじん切りにする。

「パクチーの根っこは、旨味が強いので捨てちゃダメ。細かくして一緒に炒めてもいいし、とっておいてカレーに使ってもいいです。青唐辛子はスーパーでの取り扱いが少ないので、見つけたら多めに買って冷凍しておくのがおすすめです。ない場合は乾燥唐辛子で代用できますが、激辛好き以外は種は取りましょう」(タケナカリーさん)

②フライパンを熱し、中火でクミンシードとブラックペッパーを乾煎りする(約30秒)。サラダ油を入れ、クミンシードのまわりにフツフツと泡が出てきたら、青唐辛子を入れ、軽く混ぜる。

「サラダ油の代わりに太白胡麻油(一般的なゴマ油のような黄色ではなく、ゴマの香りがしないもの)を使うと、さらに美味しく仕上がります」

③牛肉を入れ、強火で炒める。表面に軽く色が入ったら中火にし、Aを加える。全体が混ざったらバターを入れ、溶けるまで混ぜ合わせる。

「日本酒は、菊ピン(菊正宗ピン淡麗仕立)推奨です」

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④火を止めて豆苗とパクチーを入れ、予熱で炒める。

「野菜のシャキシャキとした歯ごたえを残しましょう。トマトを入れても美味しいです。その場合、火を止める前にトマトを入れて少しクタッとさせてから、豆苗とパクチーを入れるといいですよ。クミンとホールのブラックペッパーがアクセントになって、ビールのおつまみに最高です。ホーチミンのビアホイを思い出すなぁ」

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こちらのレシピをより本格的な味わいに進化させたメニュー『ベトラム丼』は、溝の口の「二坪食堂」で日替わり展開中。気になる方はそちらもお試しくださいね。


取材・文:阿部光平/撮影:高澤梨緒 /編集:エスビー食品note 

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