育てて楽しい、食べておいしい! 今が始めどきのベランダハーブ
すっかり若葉の季節になりました。
外出自粛は続きますが、あざやかな新緑は見ているだけでワクワクするもの。
だったら、おうちで植物を育てるのはどうでしょう。
それも、見るだけでなくおいしく楽しめるもの……そう、ハーブを!
とは言ってみましたが、
・ハーブを育ててみたけれど活用できないうちに枯らしてしまった
・そもそもハーブの正しい育て方が分からない
……なんて方も多いのでは?
「スパイス&ハーブ」のエスビー食品として、ハーブをもっと身近に活用してほしい!というわけで、栽培のコツをハーブに詳しい白山美奈子さんに聞いてきました!
市販のハーブを使ったレシピも教えていただいたので、栽培はしない方でもハーブの魅力を楽しめますよ~。
白山美奈子さんに聞く、ハーブの魅力ってなんですか?
今回お話を伺ったのは、ハーブ料理家としてレシピ開発やコラム執筆で活躍されている白山美奈子さん。
〈プロフィール〉
ハーブによって精神的な不調が改善した体験をきっかけに「メディカルハーブセラピスト」「ハーブコーディネーター」の資格を取得。
ハーブを使ったレシピ開発や料理教室講師、コラム執筆などを通じてハーブの魅力を発信しています。
トータルハーブコーディネートHERBA https://mother21.jimdofree.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/herbs.shiroyama/
――先生のブログやインスタグラムを見ると、たくさんのハーブが登場していて素敵です。現在何種類くらい栽培されているんですか?
「生活の役に立つ、香りのある植物をハーブといいます。
現在、自宅のハーブガーデンで80種類96品種のハーブを栽培しています。」
――そんなに!ずばり、先生にとってのハーブを栽培する魅力ってどんなところですか?
「ハーブの魅力はやはり香りです。
水をあげたり風が吹くだけでも香りがして、育てているだけで癒されます。
初めてハーブを育てたときの『育てながら香りを感じる体験』は今でも忘れません!毎日感動したものです。
そして、ハーブティーや料理で味わうことができ、ハーバルバスや掃除や虫よけなど多様に使えるので生活がとても充実します。
興味のある方はぜひハーブを育てていただきたいです!
ご家族と同居している方は、ぜひ一緒にハーブを育ててください。
香りは思い出に残ります。
ハーブの香りから、一緒に育てて楽しかった思い出がよみがえるのはとても素敵なことだと思います」
「枯らしちゃってもいいんです!」
まずは気軽に、ハーブに触れてほしい
――熱くハーブ愛を語ってくださったのに言いづらいのですが、
「ハーブを枯らしてしまったらどうしよう」と感じる方も多いはず。
何かアドバイスはありますか?
「初めから上手に育てられる人はいませんよー!
私も初めて育てたハーブは枯らしてしまいました。
いまだに枯らしてしまうハーブもあります。みんな一緒です。
失敗しても大丈夫です!」
――おお、それは心強いお言葉です!
「ハーブとの出会いや育てることは人との出会いに似ていて、 すぐに分かり合えるものではないと思っています。
年月を重ねるうちに分かってくるものなので、肩の力を抜いてハーブ栽培を楽しんでいただけたら幸いです」
写真はローズヒップの花。花が咲くとやっぱりうれしいですね。
さあ、ベランダでハーブを育てよう!
ベランダでも栽培しやすく、4~5月ごろに育て始めるのに適したハーブを教えてもらいました。
地中海沿岸原産 (梅雨から夏の湿気に注意)
・ローズマリー ・セージ ・パセリ ・セルバチコ ・パクチー
ヨーロッパ原産 (寒さに強い)
・レモンバーム ・タイム ・ミント
アジア原産(乾燥が苦手・冬は室内)
・バジル ・レモングラス ・チャービル ・チャイブ ・ディル
写真のピンク色の花はチャイブだそうです。
これを機に知らないハーブを育ててみるのもいいかも!
栽培にあたって、準備するものは以下の通りです。
[準備するものリスト]
・苗 ……よい苗を選ぶポイントは以下のとおりです。
・虫や虫の卵がついていないもの ・根元がぐらついていないもの
・根が変色したりネバネバしていないもの ・葉が青々としたもの
・鉢 ……苗よりもひと回り大きいもの。
オススメは通気性や排水性のよい陶器です。
(プラスチックや金属製は水はけが悪く、根腐れしやすいです)
・鉢底用ネット もしくは排水ネット
・土 ……100円ショップなどにあるハーブ用の土でOK。
・シャベル
・軍手
・すのこ またはレンガ
・ビニールシート または新聞紙
・ホウキとちり取り
苗などを用意したら、いよいよ植えます!
[ベランダハーブ栽培の手順]
ビニールシートや新聞紙を敷き、その上で作業しましょう。
1. 鉢の中のハーブの置き場所を決めます。
2. 鉢にネットをひき、土を1/3ほど入れます。
3. ポットからハーブを取り出し、根のまわりの土を軽くほぐし鉢の中央に入れます。
4. 苗と鉢の隙間に土を入れ、鉢を軽くトントンと叩いて土を中に落とします。苗の根元にも土をかけて手で押して平らにします。
5. たっぷりと水をあたえ、日陰で3日育てます。
――育てやすくおススメとのことでバジルを植えました!
「水やりは毎日が基本です。
季節や種類に応じて調整してくださいね。
植えた苗は成長の妨げになるので1か月は収穫せず、枯れた葉を取りのぞくだけにしましょう。
ベランダで栽培する場合、鉢をベランダに直接置くと、暑さや寒さが伝わって苗が弱りやすくなります。すのこやレンガの上に鉢を置くといいですよ。室外機の風が当たらないように注意してくださいね」
――ベランダならではの環境対策が必要なんですね。
ほかにも注意点はありますか?
「土や落ち葉はすぐに掃除することです!
排水溝が詰まる原因や、集合住宅の場合は近所迷惑にもなります。
鉢には必ず受け皿を用意してくださいね。
『水が隣の部屋や下の階に流れないようにする』『動物性の肥料は使わない』『避難通路をふさがない』『鉢がベランダから落下しないように置く』など近所迷惑や安全性にも配慮が必要です」
香りを楽しもう!バジルのレシピ
さて、ハーブ栽培の醍醐味といえばやっぱり料理に使うこと。
ちょうど今頃から育てるのに適しているバジルを使ったレシピを考案していただきました!
バジルはイタリア料理の印象が強いですが、味噌・ごま油・納豆などの和食とも相性がいいそうです。
「生の葉をカレーにのせたり、素揚げにしてもおいしいですよ!」とのことです。
成長が待ちきれない方や、そもそもハーブを楽しみたいけど栽培するほどではないという方は、エスビー自慢のフレッシュハーブをお使いくださいね。
(白山先生にも「エスビーのフレッシュハーブは香りが強いですね」とお墨付きをいただきました!わーい!)
レシピ1:レンチンむね肉バジルサルサソースがけ(調理時間:20分)
電子レンジで調理をしたチキンに、バジルが効いたサルサソースをかけて作る、火を使わない簡単レシピです。
〈材料〉 2人分
・鶏胸肉 1枚(330g)
・片栗粉 小さじ1
・酒 50mL
・水 50mL
[バジルサルサソース]
・バジル(もしくはフレッシュハーブ スィートバジル) 2枚
・トマト 1/2個(85g)
・玉ねぎ 1/4個(50g)
・きゅうり 1/4本(25g)
・レモン汁 大さじ1
・油 大さじ1
・砂糖 小さじ1
・S&B味付塩こしょう 少々
〈作り方〉
【1】
耐熱性のボールに鶏胸肉をいれて、片栗粉をもみこみます。
【2】
鶏皮を下にしてから酒と水を入れ、電子レンジ(600W)で3分30秒加熱します。
裏返してまた3分加熱し、電子レンジの中で、そのまま10分おきます。
【3】
バジルサルサソースを作ります。
バジルをちぎり、トマト・玉ねぎ・きゅうりはみじん切りにします。
玉ねぎは水にさらしてから水けをきります。
【4】
レモン汁、油、砂糖、塩こしょうをよく混ぜて、【3】と合わせてよく混ぜます。
【5】
鶏胸肉を食べやすい大きさに切り、バジルのサルサソースをかけて完成です。
[補足]
・鶏胸肉を切る時、とても熱いのでやけどに注意してください。
・辛みが欲しい方は、タバスコ大さじ1をサルサソースに加えてください。
・鶏胸肉を加熱するときに使用した「酒」と「水」は再度1分加熱して溶き卵を流し入れ、もう一度1分加熱すると即席のとろとろ卵スープになります。ネギを散らすと彩も華やかですよ!
レシピ2:イタリアン納豆(調理時間:10分)
バジルとアボカドと納豆を混ぜたイタリアン納豆レシピです。
卵黄をのせるとさらに美味!
〈材料〉 2人分
・納豆 2パック(付属のタレとカラシも使いますよ!)
・バジル(もしくはフレッシュハーブ スィートバジル) 3枚
・アボカド 1/2個(60g)
・卵 1個
・ごま油 少々
〈作り方〉
【1】
納豆に付属のタレとカラシ、ごま油をボールの中でよく混ぜます。
次に納豆を加えてよく混ぜます。
【2】
アボカドの皮をむき、お好みの大きさに切ります。バジルはちぎります。
【3】
【1】に【2】をいれてサックリまぜて器に移し、卵をのせて完成です。
このままご飯やパンと一緒に食べてもいいですし、麵つゆ180ccと一緒にうどんにかけてもおいしいです!
おうち時間のおともにハーブ、皆さんもぜひおためしくださいね。
◎献立に迷ったら… →エスビー食品レシピサイト
◎スパイス&ハーブを中心とした各種情報をお届け! →エスビー食品公式facebook
◎レシピ、商品・イベント・キャンペーン情報などをつぶやいています →エスビー食品公式twitter
〈知ってる?スパイスとハーブのこと〉
お読みいただきありがとうございました。「スキ!」をしていただくと、スパイスやハーブの豆知識が表示されるようになりました。気に入っていただけたら、「スキ!」をお願いします▼