いつものおかずがグレードアップ!人気のお弁当屋さんに教わるスパイス弁当レシピ
こんにちは! エスビー食品です。
4月から新生活が始まり、お弁当作りに励んでいる方も多いのではないでしょうか? 日々お弁当を作り続けているとおかずがワンパターンになったり、マンネリ化したりなど、メニューを考えるのが大変に感じてきますよね。
そこで積極的に活用したいのがスパイスとハーブ! スパイス&ハーブを上手に使えば、いつものお弁当おかずも風味豊かになり、味わいのニュアンスを変えることができますよ。
今回は撮影などのロケ弁として大人気のお弁当・ケータリング店「ごはんとおまつり アホウドリ」(東京・要町)の大石真理子さんに、ひと手間で格段においしくなるスパイス弁当のレシピを教えていただきました。
風味が加わることで満足感もアップ!お弁当に最適なスパイス&ハーブ
今回、スパイスとハーブを使った3パターンのおかずレシピと3色ごはんのレシピを教えてくれた大石さん。風味を豊かにしてくれるスパイスとハーブは、お弁当作りに最適な存在だといいます。
大石さん:私はお弁当を作るとき、味を構成する要素として「舌で感じる五味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)」「香り」「辛み」を大切にしています。スパイスとハーブは風味や辛みなどを手軽にプラスできる存在。特に香りが豊かになることで、鼻からの情報も加わり、より満足感たっぷりのお弁当に仕上げることができます。冷めてもスパイスとハーブの風味が感じられるので、お弁当のおかずを作るときにはぴったりなんです。
何よりスパイスとハーブはちょい足しするだけで簡単におかずを味変できるので、お弁当のマンネリ打破に役立ちます。たとえば、そぼろを多めに作って、通常の味付け以外に、スパイスやハーブを使ったパターンも用意すれば、一度の仕込みで2種類のおかずを作れます。忙しいなかでお弁当のメニューを考えるのは本当に大変だと思うので、スパイスとハーブをうまく使ってみてください!
——今回教えていただいたレシピはどれも15~25分ほどで作れる簡単なものばかり。お弁当おかずのレパートリーを増やしたい人は、さっそくマネしてみましょう!
クミンとペッパーが弾ける!「スパイス香るチキングリル」
大石さん:醤油と酒でシンプルに下味をつけた鶏肉がスパイスの力で七変化! 鶏肉にクミンシードとピンクペッパーを押し付けて焼くだけなので簡単ですよ。食べるときにスパイスが弾けて、華やかな味わいが感じられる一品です。バジルとコリアンダー、七味唐辛子などのスパイスでも合いますよ。
【1】
オーブンを210度(ガスオーブンであれば200度)に予熱します。鶏もも肉を食べやすい大きさに切り、酒と醤油を揉み込み、10分以上置きます。
【2】
オーブンシートを敷いた天板に鶏肉の皮目を上にして並べ、クミンシードとピンクペッパーをまんべんなく鶏肉の上に散らします。スパイスを鶏肉にぐっと押さえつけてから、10分オーブンで焼きます。
大石さん:鶏肉は皮目を上にすることで、カリカリとした食感に。焼いているときに鶏肉からスパイスが外れないよう、押さえつけるのがポイントです。ピンクペッパーは見た目が鮮やかでかわいらしいので、砕かずにそのまま使いましょう。
コリアンダーの香りをプラス。「ラディッシュの爽やかレモンピクルス」
大石さん:酢ではなくレモン果汁を使うことで、スッキリとした味わいのピクルスに仕上げました。さらにコリアンダーの香りでより爽やかな印象に。ラディッシュに格子状の切り目を入れることで、華やかな見た目になり、お弁当のアクセントになりますよ。日持ちしないので3日ほどで食べ切ってくださいね。
あらかじめAの材料を混ぜ合わせてピクルス液を作ります。コリアンダーシードを潰して香りを出してから混ぜ合わせると、風味豊かに仕上がります。
大石さん:キッチンペーパーにくるんでから、綿棒などで叩くと、欠片を飛ばさずにつぶせるのでおすすめです!
【1】
ラディッシュのヘタのところを切り落とし、格子状に切り目を入れます。ラディッシュを熱湯に30秒ほど潜らせ、冷水に晒し、水気を切ったら2%の塩を揉み込み15分ほど放置します。
大石さん:切れ目を入れることで、味が染みやすくなります。刻んでしまわないように注意してくださいね。ピクルス液に漬ける前に、さっと熱湯にくぐらせるのは殺菌のためです。このひと手間で日持ちしやすくなります。
【2】
1のラディッシュの水分を絞り、作っておいたピクルス液に漬け込みます。保存袋などに入れると、ラディッシュにまんべんなくピクルス液がまわります。30分ほど漬け込めば、浅漬けとして美味しく召し上がれます。
ピリッとした辛みがクセに。「青菜のお手軽柚子こしょうペペロンチーノ」
大石さん:柚子こしょうとあらびきのガーリックを使うことで、忙しい朝にも手早く満足感のある一品が作れます。小松菜や菜の花など、食感が残る青菜を使うのがおすすめです。同じアブラナ科のブロッコリーなどでもおいしく作れますよ。冷凍ブロッコリーを使えばさらに手軽です!
【1】
青菜をよく洗い、3cmほどの食べやすい大きさに切ります。
【2】
冷たい状態のフライパンにオリーブオイルを敷き、塩と柚子こしょう、青菜を入れます。中火にかけながら、塩と柚子こしょうを油に溶かすような感覚で混ぜ合わせ、香りが立ってきたら、ガーリック(あらびき)を加えて、さっと炒め合わせます。
大石さん:熱した油に柚子こしょうを加えると油がハネるので、火をつける前に入れるのがポイントです。また、後から塩を入れて味を整えようとしても、なかなか青菜に味が入りません。先に油に塩味を溶かしておくと、調味料を使いすぎずに済みます。
スパイス&ハーブで奥深い味わいに。「エスニック3色鶏そぼろ丼」
大石さん:3色丼は、鶏そぼろ、インゲン炒め、炒り卵、それぞれにスパイスとハーブをプラスしました。いつもの鶏そぼろ弁当も、スパイスとハーブの力で風味が複雑になり、まったく新しい味わいになります。特にナツメッグを加える炒り卵は簡単にできるのでぜひ試してみて。ナツメッグは肉と相性が良いので、同じタンパク質である卵ともよく合うんですよ。
①ガパオ風鶏そぼろ
【1】
鶏肉とバジル以外の調味料を、冷たい状態の鍋に入れてよく混ぜておきます。鶏肉を入れ、鍋を中火にしたコンロにかけて、焦げ付かないように混ぜながら火を通します。
大石さん:お肉に火が通ると味が入りにくくなるので、先に混ぜて味をなじませましょう。余計に調味料を使わないためのひと工夫です。
【2】
8割くらい火が通った段階でスィートバジルを加えて炒めると、味がよくなじみます。お肉に完全に火が通ったら完成です。
②サブジ風インゲン炒め
【1】
インゲン豆を洗ったら、筋をとり、5ミリ幅にカットします。
【2】
冷たい状態のフライパンに油を敷き、クミンシード小さじ1/2を入れて中火にかけます。シュワシュワと音がしてクミンの香りが立ってきたら、フライパンにインゲン豆を入れ、混ぜながら炒めます。
【3】
インゲン豆に火が通ってきたら、おろし生にんにくと醤油、残りのスパイスを入れます。醤油が焦げ付かないように弱火にし、インゲン豆に火が通ったら完成です。
大石さん:倍量作る場合はインゲン豆に火が通らない可能性があるので、調味料を入れた後フライパンに蓋をして蒸してくださいね。
③ナツメッグ炒り卵
卵と塩、ナツメッグをボウルに入れてよくかき混ぜ、分量外の油を敷いたフライパンを火にかけ、卵を流し入れ、焦げ付かないように混ぜながら炒めます。
難しく考えなくて良し!まずは1種類プラスしてみて
スパイスとハーブを少し加えるだけで味のニュアンスが変わり、お家で作ったとは思えないほど複雑な味わいに! 大石さん曰く、スパイスとハーブは日本人になじみ深い甘辛い味付けとも相性が良いのだそうです。
大石さん:いつも作っているお弁当おかずに少しスパイスやハーブを足してみるのがおすすめです。複数種類使うのはバランスが難しいと思うので、まずは1種類から試してみましょう。1種類なら風味がケンカする心配もありません。お弁当の彩りにもなるピンクペッパーや糸切り唐辛子なども意外と取り入れやすいですよ。特にピンクペッパーはこしょうと同じように使えるので、色味を足したいときにおかずの上にトッピングしてみてください。
「お弁当を詰めるのが苦手な人は、ぜひ曲げわっぱ弁当箱のようなラウンド型のお弁当箱を試してみて」と最後に話してくれた大石さん。カーブがあると隙間ができにくく、初心者でもキレイに詰めることができるそうです。ちょっとしたコツとポイントを身につけて、毎日のお弁当ライフを楽しみましょう!
レシピ・監修:大石真理子/ 文:大瀧亜友美 / 撮影:山﨑悠次
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