スパイスやナッツ、塩などを混ぜ合わせて作られた、中東発祥のミックススパイス「デュカ」。日本でもネクストブレイクの兆しが見られる、いま注目の万能調味料です。

その魅力は何といっても、料理に振りかけるだけでエスニックな味わいを足してくれる、非日常的な風味。

また、エスニックな風味なのにあらゆる料理になじむ使いやすさも、デュカの魅力です。オリーブオイルとともにパンにつけるのが本場流ですが、サラダやパスタ、さらには和食に合わせるのもおすすめなのだとか。

そんな「非日常的な美味しさ」と「日常的な使いやすさ」を兼ね備えたデュカ。キッチンに常備して日々の料理で使いこなせたら、なんだかおしゃれで楽しそうな予感がしませんか？

そこで今回は、料理家・作家の樋口直哉さんに、混ぜるだけで簡単に作れる「自家製デュカ」のレシピと、デュカを活かした一品料理を考案してもらいました！

混ぜるだけで完成！「白ごまのデュカ」

今回樋口さんに考案していただいたのは、「白ごまのデュカ」。

クミンシードがエスニックな風味を醸し出しながらも、白ごまやさんしょうを加えることで和風テイストに。日本人の口にもしっかり合うデュカなのだそう。

必要な材料はたった4つ。いずれもスーパーで手に入るものばかりです。

これらを混ぜるだけで完成！

樋口さん：スパイスはもとをたどると種子や根っこ、つぼみ由来など、さまざまですが、デュカに合うのは種子系のホールスパイスですね。
デュカは「食感」と「そしゃく感」が重要なので、噛むと同時にスパイスの香りが広がることが大切です。クミンシードが手に入らない時は、名前に「シード」とつくスパイスを代用すればOKですよ。

種子系のホールスパイスと塩をベースに、余っているスパイスをとりあえず混ぜてオリジナルデュカを作ってみるのも、楽しみ方の一つです。

樋口さん：スパイスには、種類を混ぜれば混ぜるほど香りが穏やかになる「ブレンド効果」があります。香りを立たせたければ、スパイスの種類は少なめに。やさしい香りにしたければ、逆にスパイスの種類を増やしてみてください。

ヨーグルトソース＆デュカでいただく、いちじくの天ぷら

ここからは、「白ごまのデュカ」を活かした一品料理を、樋口さんが考案。その名も、「いちじくの天ぷら デュカとヨーグルトソース」。いちじくの甘みと油脂のコクに、ヨーグルトソースの酸味、そしてデュカのスパイス感が組み合わさった逸品です。

調理時間はおよそ15分。 忙しい時でも簡単に作ることができますよ！

【1】

ヨーグルトに、塩とすりおろしのにんにく（チューブでOKです）を加えて混ぜ合わせ、ヨーグルトソースを作ります。

樋口さん：ヨーグルトソースは、いちじくに酸味を足すことが目的です。デュカとも相性抜群ですよ！

【2】

いちじくのへたを切り落とし、皮ごと2等分にします。

【3】

ボウルに天ぷら粉と水を入れ、混ぜ合わせて衣を作ります。ダマがなくなり、なめらかになるまで混ぜます。

しっかり混ざったら、揚げ油（分量外）をフライパンの底から1cmほどの高さまで注ぎ、180℃に熱しておきましょう。

樋口さん：衣は、水の代わりに炭酸水を使うとよりカリカリに揚げることができますよ。ちなみに180℃の目安は、菜箸を入れたときに泡が勢いよく発生する状態です。

【4】

いちじくに薄力粉をまぶし、衣にくぐらせ、カリっとするまで揚げます。

【5】

油を切り、ヨーグルトソースを敷いた皿に盛り合わせます。

仕上げに「白ごまのデュカ」をたっぷり振りかけたら、完成！

今回はいちじくを天ぷらにしましたが、かぼちゃやえび、マッシュルームにも、デュカがよく合って美味しいのだそう。

このように、デュカはいつもの食材や料理に新しい表情を与えてくれる、とても奥深い調味料なんです。みなさんもぜひ自家製デュカをつくって、楽しんでみてくださいね！

レシピ・監修：樋口直哉 / 文：早川大輝 / 撮影：宮本陽平

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