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お店のパフェを自宅でも。山椒&スターアニスが効いた和梨のパフェ

旬のフルーツやジェラート、美しく重なる層がまるでアート作品のようなパフェ。お店で食べるような極上のパフェが自宅でも食べられたら……そんな夢を実現すべく、「夜パフェ専門店 Parfaiteria beL」へ伺いました。

「夜パフェ専門店 Parfaiteria beL」は、「お酒の〆として、夜に食べたいパフェ」をテーマにした通称“夜パフェ”が話題のお店。夜パフェ文化を生んだ札幌に本店を構え、季節のフルーツやスパイスをふんだんに使った、美しくておいしいこだわり夜パフェを提供しています。

夜パフェ専門店 Parfaiteria beL 新宿三丁目
お酒を飲んだ後にぴったりな、大人のための夜パフェ専門店。月に2つほど新作が登場し、季節の食材をふんだんに使用した甘さ控えめな夜パフェは男女問わず幅広い年代をとりこに。
住所:東京都新宿区新宿3丁目8-2クロスビル4F(新宿三丁目駅から徒歩1分)
電話:03-6273-0736
Instagram:https://www.instagram.com/parfaiteriabel_shinjuku3/

今回は、新宿三丁目店で店長を務める宮脇さんに、お店で提供していた人気のメニューをベースに、自宅で簡単に作れるアレンジレシピを考えていただきました。

宮脇さん:今回ご紹介するのは、和梨が主役の和風テイストのパフェ「神梨月(かみなしづき)」。お店では10種類以上のパーツでパフェを構成していましたが、自宅で簡単に作れるよう、3つの主要なパーツと市販の材料で作れるレシピを考案しました。旬の和梨と、スターアニス(八角)や山椒のスパイスの新鮮な組み合わせを楽しんでいただけると思います。おやつの時間だけではなく、お酒とのペアリングも楽しいですよ。

芸術的な見た目の美しさから、一見作るのが難しくも見えますが、完成した時は感動するほどの達成感があります。自由にアレンジを加えても、しっかりおいしくなるのもパフェの魅力のひとつです。さっそく、作り方を紹介していきます。

パフェを構成する、3つのメインパーツの作り方

今回教えていただくパフェは、「アニス香る和梨のコンポート」「山椒香る抹茶ジェノワーズ」「黒蜜みたらし」の3つのメインパーツで構成されています。それぞれ作り方を見ていきましょう。

「アニス香る和梨のコンポート」は冷やす時間、「山椒香る抹茶ジェノワーズ」はオーブンで焼く時間があるので、パフェ本体に取り掛かる前に、余裕をもって先に調理をしておくことがおすすめです。

【パーツ1】アニス香る和梨のコンポート(丸状とスライス状)

<材料> パフェ1〜2台分
和梨……1個
★水……250g
★グラニュー糖……50g
★レモン汁……37.5g
S&B 菜館 八角(スターアニス)……1袋

【1】

「アニス香る和梨のコンポート」は、丸状とスライス状の2種類を作ります。丸状は和梨を半分に切り、皮と種が入らないようにくりぬき器で丸くくり抜きます。パフェ1台につき、くり抜いた和梨6個の使用が目安です。

【2】

スライス状は和梨をクシ切りにして、種を取り除きます。2mm幅くらいで、皮ごとスライサーでスライスします。パフェ1台につき、4枚が目安です。梨の残った部分は、1cm角に切っておき、盛り付け時に使用します。

宮脇さん:和梨は水分が多くよく滑るので、指を切らないよう気をつけて作業してくださいね。

丸状とスライス状の2種類をカットできました。

【3】

鍋に★を入れて、沸騰したら【1】を入れて、弱火で20分ほどコトコト煮込みます。和梨が透き通ったら、爪楊枝などで刺して硬さを確認し、柔らかかったら火を止めます。

和梨とスターアニスを適当な容器に取り出し、その上から和梨が浸る程度のコンポート液も入れて落としラップをします。粗熱が取れたら冷蔵庫でよく冷やして完成です。

【4】

【2】も【3】の手順で煮ていきます。薄いので火を通す時間は2~5分ほどです。和梨が透き通って柔らかくなったら、鍋から取り出して粗熱を取り、冷蔵庫に入れて冷えたら完成。

宮脇さん:和梨を鍋に入れている間はあまりかき混ぜず、コンポート液を優しくかけながら火を通しましょう。火にかけすぎると、崩れてしまうので注意します。スライス状のものは、まるでレースのような儚さで、パフェの盛り付けをぐっと華やかにしてくれる大切なパーツです。

【パーツ2】山椒香る抹茶ジェノワーズ

<材料> 5号型1台分
卵……3個
グラニュー糖……75g
はちみつ……12g
水飴……15g
★薄力粉……90g
★抹茶パウダー……9g
S&Bさんしょうの粉……1g
バター……12.5g
牛乳……12.5g

【1】

卵とグラニュー糖を泡立て器で泡立てたら、電子レンジで30秒ほど加熱したはちみつと水飴を加えます。はちみつと水飴はボウルの底に溜まりやすいので、しっかり混ぜてください。

生地がもったりとしてくるまで混ぜます。

【2】

★をふるい合わせておきます。

【3】

【2】を2〜3回に分けて【1】に加えて、さっくりと混ぜます。

宮脇さん:混ぜる回数は気にせずに、粉と生地がなじんでくるまで全体をさっくりと混ぜ続けます。

【4】

粉っ気がなくなったら、電子レンジで30秒ほど加熱した牛乳とバターを加えてさらに混ぜ、型に流し入れます。

【5】

170度に予熱したオーブンに入れて、30分ほど焼きます。中心までしっかり焼けたら、すぐに型から外し、ケーキクーラー(網)の上などに乗せて冷まして完成。

宮脇さん:竹串を中心に刺して焼けていないようであれば、追加で10〜15分ほど焼いてください。やさしい甘さと山椒の香りでパフェの味わいを深めます。

【パーツ3】黒蜜みたらし

<材料> パフェ1〜2台分
黒糖……30g
コーンスターチ……5g
水……100g
醤油……15g

【1】

すべての材料を鍋に入れて、強火で熱します。

宮脇さん:黒糖を使用することで、奥深い味わいのみたらしになります。

沸騰したら中火にし、ゴムベラで底からしっかりと混ぜながら加熱していきます。焦げやすいので、かき混ぜ続けてください。

【2】

白濁した状態から、徐々に透明感ととろみが出てきたら火から下ろし、適当な容器に移して、粗熱を取ります。冷蔵すると固くなってしまうので、常温のまま使用します。

いざ、パフェを盛り付け!

3つのメインパーツが完成したら、いよいよ盛り付けタイム。3つのメインパーツのほか、以下の材料を用意しましょう。

<用意するもの・材料> 1台分
グラス……1個(今回は内容量160mlほどのグラスを使用)
お好みのジュレや市販のフルーツゼリー……約30g
お好みのジェラートやアイス……約30g
お好みのパンナコッタ、または牛乳プリンやホイップクリーム……約30g
S&B フレッシュハーブ ディル……適量

宮脇さん:盛り付けに使う市販の材料は、買いやすいもの、好きなものでいいと思います。自由にアレンジを加えながら、とっておきのパフェ作りを楽しんでください! 

【1】

グラスの底に、お好みのジュレやフルーツゼリーを、スプーン3すくい分(約30g)入れます。

宮脇さん:今回のレシピには、例えば、桃や葡萄、コーヒーなどのゼリーが合うと思います。

【2】

コンポート作りで残った和梨(1cm角で切ったもの)を、スプーン2すくい分(約30g)をグラスの外側から見えるように入れます。

【3】

市販のパンナコッタや牛乳プリン、ホイップクリームのいずれかをスプーンで2すくい分(約30g)入れます。

宮脇さん:グラスの断面に層ができるように意識して材料を入れていくと、完成形が綺麗に見えますよ。

【4】

お好みのジェラートやアイスを、スプーンで3すくい分(約30g)入れます。

宮脇さん:今回はほうじ茶のアイスを使用しましたが、バニラアイスはもちろん、チョコアイスや抹茶アイスなども合うと思います。

【5】

1.5cm角にカットした「山椒香る抹茶ジェノワーズ」を、グラスの中心と外側から見えるように7個ほど置きます。

宮脇さん:この後さらに飾り付けをしていくので、グラスの縁からやや下に収まるように入れるのがおすすめです。

【6】

丸状の「アニス香る和梨のコンポート」を、グラスの縁から半分出るようにしてぐるっと1周分乗せます。グラスの縁に少し食い込むようにの乗せると安定します。

【7】

中心に、丸く抜いたお好みのジェラートやアイスを1玉(約40g)乗せます。ディッシャーがなければ、スプーンですくっても大丈夫です。

【8】

「黒蜜みたらし」を、和梨とアイスにしっかりかけます。

【9】

スライス状の「アニス香る和梨のコンポート」をグラス1周分と、アイスの上に乗せます。

宮脇さん:和梨を少し折り曲げたり、ひねったりして、ひらひらとしたレース状に見えるように乗せると見栄えが華やかになります。

仕上げにディルを散らして完成です。

スパイスが香る、大人のパフェが完成

うっとりするようなパフェを作ることができました。見た目の美しさだけではなく、「アニス香る和梨のコンポート」のみずみずしさとスターアニスのスパイシーな甘い香り、「山椒香る抹茶ジェノワーズ」のピリリとした山椒の風味、「黒蜜みたらし」のコクがクセになるおいしさです。スプーンを口に運ぶごとに中のパーツが混ざり合い、味わいと食感に変化が生まれるので、食べ進めるのも楽しい!

作る時間も食べる時間も特別になる手作りパフェ、皆さんもぜひ楽しんでくださいね。

レシピ・監修:夜パフェ専門店 Parfaiteria beL 新宿三丁目 / 文:阿部里歩 / 撮影:大崎あゆみ


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