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さしすせそのさらに基礎。塩を生かして、手軽においしく。 #塩とスパイス #クミン 【角田真秀さんレシピ】
「お料理がうまくいかないと話してくださる方は、塩加減に迷いがあるとわかってきて」と教えてくれたのは、料理研究家の角田真秀さん。昨年塩に注目したレシピばかりを載せた『塩の料理帖』という本を出版された角田さんに、塩×スパイスというテーマでレシピを教えていただきました。掛け合わせるスパイスは、クミンです。
お料理じょうずは塩じょうず
以前より人から相談されやすかったという角田さん。料理人として、料理研究家として、お料理の悩みを受けることも多かったとか。
「料理が苦手とお話しくださる方の相談を伺っているうちに、おいしくないと感じるのは塩加減が決まってないからと気づいたのです」
基本調味料の中でも、いちばん柱になるのが塩。味付けだけでなく、魚の水気を抜くためだったり、玉ねぎの辛み抜きだったりと、使い方の幅がさしすせその中でもダントツです。料理の起点になる塩の使い方をないがしろにして、味の迷子になってしまう人をたくさん見てきました。
「逆にいえば、塩加減さえうまくいけばだいたいの料理はおいしくできる。あれこれ調味料に手を出さなくても大丈夫。まずは塩をじょうずに扱うことが、お料理じょうずへの近道だと思います。それでレシピをまとめて本にしました」
さらに、コロナ禍以降お料理をする機会が増えた人にとって、お料理自体がつらいといった声も気になるように。どうしたら苦しいを楽しいにできるか。塩なら、難しいことなしに振りかけるだけで済んだりもします。簡単なのに、こんなにおいしい! それが塩だと角田さんは考えています。
塩とスパイスのお話を少々
そんな塩をスパイスと混ぜてしまうことで、より間違いなく味が決まったり、いつもと違うおいしさを手軽に楽しめるようになります。
ところで、やはり塩ってこだわった方がいいんですか? どの塩がいちばんいいんですか?
「どの塩でなければいけない、といったルールはありません。自分でなめてみておいしいと思った塩が、その方にとってのいちばん相性のいいお塩です」
そしてそのスタンスは、「料理の作り方やできあがりの味についても一緒。自分がおいしいとか正しいでいい」とも。角田さんのやさしさを感じます。
スパイスと合わせるならさらさらして扱いやすく、ほんのり自然の甘みも感じる天日塩がおすすめです。精製塩は少量でもとても塩辛く感じるので、分量の違いに対して非常にシビアになってしまいます。
一方のスパイスは、パウダーが混ざりやすくてgood。ホールと違って、先に炒めたりといった作業は不要です。とにかく作業は簡単に。
今回のチョイスはクミン。
「クミンの香りは、日本人にとってはどこかカレーを思い出させる馴染みがあり、おいしいなという記憶と結びついています。一方で、醤油のようないつもの味覚とはどこか違う、エキゾチックな感じもある。和食材との取り合わせや日本人の感性にも合うことをイメージしつつ、今回はクミン塩を使ったレシピを考えました」
元来の食生活との親和性もありつつ、目先が変わるスパイス、それがクミンなのかもしれません。
香りを想像しながらどうぞ! クミン塩&応用レシピ
基本となるクミン塩の作り方は簡単そのもの。たくさん作り置きするよりも、4, 5日で使い切ったらまた作るサイクルに。サラサラのまま使えて便利です。
●クミン塩
〈材料〉
S&Bクミン(パウダー) 小さじ1
塩 小さじ1
〈作り方〉
クミンと塩を1:1でボウルに入れてよく混ぜ合わせます。
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●豚バラとじゃがいものクミン塩ソテー
![](https://assets.st-note.com/img/1646332798748-SBPMGWeUMy.jpg?width=1200)
〈材料〉 2人前
豚バラ焼き肉用 180g
じゃがいも 中1個
クミン塩 小さじ1/2弱
S&Bおろし生にんにく 小さじ1/2
〈作り方〉
1. 豚バラ肉は軽くクミン塩をしておきます。じゃがいもは薄い輪切にします。
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2. フライパンに油を入れて火にかけ、豚バラ肉を焼きます。焼き色がつき、肉の脂が出てきたらS&Bおろし生にんにくとじゃがいもを加えてさらに焼きます。最後にクミン塩で味を調えたら完成。
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〈POINT〉
クミンの香りの強さを計算に入れて、お肉は厚みがあるものの方がおすすめ。また、焼き加減も香ばしく焼くくらいにすると、香りとの相性がいいです。
●[味変アレンジ]チーズトーストにクミン塩
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〈材料〉 2人前
食パン(6枚切り) 2枚
マヨネーズ 大さじ1
スライスチーズ(溶けるタイプ) 2枚
クミン塩 4つまみ
〈作り方〉
1. 食パンにマヨネーズを塗り、スライスチーズをのせ、トースターでチーズに軽く焼き色がつく程度に焼きます。
2. 1.にクミン塩を2つまみずつ振りかけます。
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〈POINT〉
食パンに塗るのはマヨネーズをチョイス。土台の味はしっかりめにして、クミンの香りとバランスを取ります。
●[味変アレンジ]バニラアイスにクミン塩
![](https://assets.st-note.com/img/1646333066917-S9rYzgrteP.jpg?width=1200)
〈材料〉
バニラアイス お好みの量
クミン塩 適量
〈作り方〉
バニラアイスを器に盛り付け、クミン塩適量を振りかけます。
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〈POINT〉
振りかけるだけでエキゾチックな味わいになるから不思議。その香りはチャイを思い出すかも。
おなかの虫も、思い出の味も、香りスイッチが呼び覚ます
「食べたいなと感じるのは、結構嗅覚だと思うんです。お店の前を通りがかったときに『いいにおいがするなあ』とか、香りって空腹のスイッチを押してくれるもの。今はSNSでの映えとか視覚文化の時代と言われたりもしますが、実際には人間は嗅覚が大きい。だから私は、香りで料理にアプローチしています。」
そんなお話が印象的だった角田さん。スパイスの香りまでは写真に写らないけれど、確かにそこにあって、いろんなスイッチが刺激されるもの。嗅覚でカレーの記憶を呼び起こしたり、チャイを思い出したりするクミンのレシピ、とっても興味深かったです。ぜひおうちでも試してみてくださいね。
そして、こんな風に香りを楽しんだり、シンプルな塩の味付けをマスターしていくうちに、お料理が少しでも楽しくなってきたらうれしいです。私たちエスビー食品は、そんな思いでさまざまな情報発信を続けていきます。
角田真秀(すみだまほ)
料理研究家。夫とともにフードユニット『すみや』として、ケータリングや企業向けのレシピ監修、料理教室の講師などを手がけながら、雑誌や書籍で活躍中。好きなスパイスはオールスパイス。
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