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冒険心が出会わせてくれる美味しさ。お出汁とバター香る、新じゃがミントスープ #旬とスパイス

あるときはしびれるようにビリリと強烈で、あるときは果物のように甘くフレッシュで、またあるときは爽やかな軽さをもたせてくれる・・・。スパイスやハーブをほんのひと振りするだけで、一皿は魔法のようにがらりと変わります。

甘みと栄養素をたっぷり含んだ旬野菜と、それをさまざまな表情に変えてくれるスパイス&ハーブのかけ合わせをぜひ堪能してほしい。そんな想いからはじめた#旬とスパイス 」シリーズ。

このシリーズでは、クリエイターの方と「旬の新しいおいしさ」を発見していきます。レシピと文章は
noteクリエイターであり料理家の今井真実さん。作る人の気持ちに寄り添うレシピ開発を行っている今井さんに、家庭で無理せず取り入れられるのに華やかなおいしさのレシピを作っていただきました。

私はいつも窓際で原稿を書いているのですが、日に日にカーテン越しの光の色が変わっているのを感じます。もう春はすぐそこ。自然と明るい気持ちになります。

スーパーに並んでいるお野菜は顔ぶれが変わり、薄緑色の山菜もたくさん並んでいます。いつも使っているお野菜だって新ものに。たっぷりみずみずしさを蓄えています。

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いつものじゃがいもも「新じゃが」に。水分がたっぷりで皮が薄い新じゃが。なんだか若々しい印象です。実は通常のじゃがいもより煮崩れしにくいのだとか。

新じゃがのフレッシュさを活かしたいと考えた時に、青い香りのハーブと合わせたいと思いました。パッと頭に浮かんだのがスペアミント。爽やかな清涼感、後味のほんのりとした甘さ。そのかすかな甘味も新じゃがにきっと良いはず。

少しコクのある味わいにするために、鰹出汁とバターを合わせて。薄い皮もそのまま使えば、慌ただしい春の日々でも気軽に作りやすい。

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出来上がってひと口お味見。春らしい香りと色合い。そしてなんて簡単なの!

驚くような、力強くておいしいスープができました。

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【材料】(2〜3人分)


新じゃがいも 2個 200g
水 400ml
出汁パック 1パック
バター 3g

塩 小さじ1/2
みりん 小さじ1/2
S&B フレッシュハーブ スペアミント 葉を刻んだもの 小さじ1/2

今回は皮ごと使うため、たわしでこすってよく洗いましょう。

皮がめくれてしまっても大丈夫。皮が苦手な方はもちろん剥いてしまっても良いですよ。

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大きめのひと口大に切っていきます。

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切ったじゃがいもはボウルに水を張り浸しておきます。

変色を防ぎ、アクを抜くためです。新じゃがはそんなにアクはありませんのでさっと水に通す感覚で良いですよ。

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鍋に、水、じゃがいも、出汁パック、バターを入れます。

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中火で火にかけ沸騰したら、蓋をします。弱火に切り替えて15分のタイマーをかけます。

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この間にスペアミントを刻みます。太い茎から葉を外し、葉っぱを刻みます。

大体6〜7枚くらい。小さじ1/2のさじに、ぎゅっぎゅっと入れながら刻めば大丈夫です。

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15分経ったら、お鍋の中身をチェックしましょう。じゃがいもに菜箸を刺して、すっと通れば大丈夫です。

お塩とみりんを入れて、ひと煮立ちさせて、アルコールを飛ばします。出汁パックにお塩が入っているタイプもあるので、最初は少し控えめに味付けしてくださいね。

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最後に火を止めて、ミントを入れれば出来上がりです。

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淡いベージュの色彩が春の日差しに似合うスープです。

器の中で少し、じゃがいもを潰しながらスープと一緒に口にしてみてください。ふわっと崩れるじゃがいも、お出汁とバターのふくよかで圧倒的な香り。最後に鼻に抜けるミント。

こんなに素朴な見た目なのに「これは何!」とびっくりしますよ。

鰹出汁とバター、ミント。一瞬驚く組み合わせに思えるかもしれませんが、口にしたときには「美味しい…」としか感じません。

変わった味というより、スープの力強く濃い味に驚きます。そしてそのスープが絡まった新じゃがの美味しさ…。

新しい春の季節を存分に楽しめるお料理です。

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出汁パックを使うと、じゃがいもを煮込むときに一緒に入れておけば良いだけなのでとっても楽ちんです。顆粒出汁ならパッケージの使用量をご覧になって、少し濃いめに溶かしてください。

どちらも、使うお出汁の素によって塩分が入っているかもしれませんので、お塩は分量の小さじ1/2の半量程度から入れてみてくださいね。

鰹節と昆布でお出汁を取られる方はいつもより鰹節の量を多くしてみてください。鰹節をパックに入れて、昆布と同じように煮込んでしまっても良いですよ。

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ミントを最後に飾っても素敵です。ただし、その場合、食事に冒険心がある方だけの方がいいかもしれません。スープにミントが入っている姿に少し驚く方もいるかもしれませんしね。

ミントは種類によって味わいも変わってきます。ペパーミントはもう少し甘味が少なく清涼感が強く、アップルミントですとその名の通り甘味が強くなります。デザートやスイーツにお馴染みのフレッシュハーブですが、実はお料理に使うのもおすすめです。

刻んで火を通して、いつもの献立に少し加えると、楽しい食卓の時間になります。大切なのはやりすぎないこと。ほんの少し、少量からお試しくださいね。

残りのミントはポテトサラダに混ぜたり、お肉の炒め物に混ぜたり、オムレツにしても。もちろん紅茶に入れるとさわやかなハーブティーに。緑茶に合わせてもおいしいですよ。


今回のレシピと文章:今井真実(料理家)、撮影:今井裕治

〈お知らせ💡〉
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「スパイス&ハーブレシピまとめ」

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