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出汁要らず!きのこのうま味とスパイス&ハーブを堪能する、秋の時短スープレシピ3品

食べる具材としてだけではなく、だしの役割も担ってくれるきのこ類。今回は、それぞれのきのこと相性の良いスパイスやハーブを使った、簡単スープレシピをご紹介します。

レシピと文章は、noteでおなじみのスープ作家の有賀薫さん。肌寒い秋の日に飲みたくなるようなスープを3品教えていただきました! どれも15分程度(or以内)で作れて、きのこのうま味のおかげで少ない材料でも満足度が高い味わいに。ぜひお試しください!

おいしいものに囲まれる秋、食いしん坊にとっては幸せな季節です。

中でも代表的なのが、きのこです。抜群においしいだしが出るので、スープにはうってつけの食材です。通年出回っていますが、やっぱりこの季節に、らしさを感じますよね。

きのこはそれぞれが独特の香りを持っていて、いくつか組み合わせても楽しいし、単品でもスパイスを使えばぐっと引き立ちます。

今回はスープの湯気と一緒に、きのことスパイスの香りが立ちのぼるスープを2種類(+1品)、ご紹介しようと思います。

ナツメッグクルトンをのせた、マッシュルームのポタージュ

最初の組み合わせは、マッシュルーム×ナツメッグ。マッシュルームの濃厚なうまみがミルクに溶けだしたスープです。

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ナツメッグの甘い香りは、きのことも、乳製品ともとても相性がよいのです。マッシュルームたっぷりのクリームスープにナツメッグは最高の組み合わせです。

今日はこのナツメッグの香りを食パンで作る簡単クルトンにまとわせ、お好きなだけ入れて。カリッとしたパンの食感や香りも加わって、とても楽しいスープになりました。

では材料からどうぞ!

材料(2人分)

マッシュルーム 1パック(100g)
たまねぎ 中1/4個
にんにく 1片  ※チューブ可
バター 15g
小麦粉 大さじ1
塩 小さじ1/2
水 300ml
牛乳 100ml

クルトン(作りやすい分量)
パン(8枚切り) 1枚 ※10枚切りや6枚切りでもOK
ナツメッグ 小さじ1/2
バター 10g

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マッシュルームは、傷がついておらず、切り口のきれいなものを選びましょう。

作り方です。

マッシュルームは汚れをふきとって、6~7mmの薄切り。たまねぎはみじん切り。にんにくはつぶして芽をとります。

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鍋にバターとにんにくを入れてごく弱火にかけます。バターが溶けてふつふつ音がし始めたら、たまねぎのみじん切りを加えて炒めます。焦げそうなときは、水を大さじ1ぐらい足してください。でも、ちょっと色がつくぐらいでもいいのです。

うっすら色づき始めたらにんにくを取り出して小麦粉を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜます。

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粉がよく混ざったら、水を少しずつ混ぜながら加えます。一度に水を入れるとダマダマになりやすいので、最初はちょっとだけ加えて混ぜ、徐々に増やしていくのがコツです。

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マッシュルームと塩も加えて7~8分煮ましょう。

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牛乳は最後に。煮たて過ぎると分離します。塩で味をととのえます。これでスープは完成。

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ナツメッグ風味のクルトンを作ります。食パンを角切りにして(可能なら室内で2時間ぐらい乾燥させておくとよい)フライパンにバターをひいて、ゆすりながらカリカリに炒めます。

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出来上がったクルトンにナツメッグをまぶすようにふったら…

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クルトンを熱々のスープに好みの量のせて出来上がり!

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クルトンは食パン1枚分です。残ったらそのままスナック的に食べても。ワインのおつまみにもよく、クリームチーズと交互に食べると止まりませんよ。

えのきと切り干し大根のスパイススープ(ロッソ&ビアンコ)

もうひとつのスープレシピは、えのき×オレガノ、えのき×タイム。

トマト味の赤い「ロッソ」とベーコンを加えた白の「ビアンコ」、香りを変えたふたつのスープを、レンジで簡単に作ります。

中心になる食材はえのきだけ、そしてそれを助けるのはなんと、切り干し大根。どちらもうまみをしっかり出す食材で、切り干し大根が思わぬ食感を生み出します。レンジであっという間にできる、クイックスープです。

★えのきと切り干し大根、オレガノのスープ(ロッソ)

えのき、切り干し大根、トマトジュース。肉もだしも入っていないのにこんなに深いうまみが出るなんて!

スパイスの中でもきのこと相性のよいオレガノ。実は私が中学生のとき、ポピュラーな胡椒や唐辛子以外に、はじめて使ったスパイス&ハーブなんです。ひき肉でミートソースを手作りして、オレガノをたっぷり振り入れたときの高揚感は忘れられません。スパイスを料理に使う愉しさを教えてくれた、今でもキッチンに欠かさない1本です。

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材料(2人分)

えのき 80g(1/2束)
切り干し大根 大さじ山盛り1(5g)
トマトジュース 200ml
水 100ml
おろしにんにく(チューブ) 少々
塩 小さじ1/3
オリーブオイル 小さじ2
オレガノ 小さじ1/4

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作り方はとっても簡単。

えのきはいしづきをとり、2センチ幅に刻みます。切り干し大根は長ければハサミで短く切って。えのきの下のくっついているところは、多少手でほぐしておきましょう。

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耐熱容器にえのきと切り干し大根を入れ、トマトジュースと水、塩、にんにく、オリーブオイルを加えます。切り干し大根は戻さずそのまま使います。

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ふたをするか、ふんわりラップをかけて、600Wのレンジに3分半

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レンジから取り出してよく混ぜて油をなじませ、味を見て塩で調節。仕上げにオレガノをふります。

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とても良いだしが出るえのきや切り干し大根ですが、そのままだと若干匂いが気になるという人も。スパイスのマスキング効果で、おいしいスープになるのです。

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★えのきと切り干し大根とベーコン、タイムのスープ(ビアンコ)

ビアンコは、えのきと切り干し大根はそのまま、さらにベーコンを加え、トマトジュースのかわりに水を入れます。仕上げに使うのは肉類と相性の良いタイム。さっぱりとした香りがベーコンとよく合います。基本の作り方はロッソと同じです。

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材料(2人分)

えのき 80g(1/2束)
切り干し大根 大さじ山盛り1(5g)
ベーコン 1枚(20g)
水 300ml
おろしにんにく(チューブ) 少々
塩 小さじ1/3
オリーブオイル 小さじ2
タイム 小さじ1/5

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作り方は、基本的にロッソと同じ。ベーコンが入り、トマトジュースの分が水に置きかわります。

えのきはいしづきをとり、2センチ幅に、切り干し大根はハサミで短く切ります。ベーコンは細かく刻みます。

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耐熱容器にえのきと切り干し大根、ベーコンを入れ、水、塩、にんにく、オリーブオイルを加えます。ふたをかけるかふんわりラップをかけ、600Wのレンジに3分半かけましょう。

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レンジから取り出してよく混ぜて油をなじませ、塩で味を調節し、タイムをふったら出来上がり。タイムはオレガノよりも量を控えめに。

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サンドイッチやパスタで昼食をすませるときに、ちょっとスープがあったら嬉しい、そんなときにレンジで作れて重宝します。サラッとしていますが、スパイスの香りで印象に残るスープです。

さて、きのことスパイスのスープ、いかがでしたか? 新しいおいしさを感じていただけたでしょうか。いつも見慣れているきのこも、スパイスの力でまた違った表情を見せてくれます。

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スパイスと食材の新しい組み合わせがみつかったら、また発信していこうと思います。みなさんも、素敵なスパイスとの出会いがあるといいですね。


今回のレシピと文章、撮影:有賀薫

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