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くせになる濃厚な風味。クミンがお刺身を新しくする!「鯵クミンカルパッチョ」 #旬とスパイス

あるときはしびれるようにビリリと強烈で、あるときは果物のように甘くフレッシュで、またあるときは爽やかな軽さをもたせてくれる・・・。スパイスやハーブをほんのひと振りするだけで、一皿は魔法のようにがらりと変わります。

甘みと栄養素をたっぷり含んだ旬野菜と、それをさまざまな表情に変えてくれるスパイス&ハーブのかけ合わせをぜひ堪能してほしい。そんな想いからはじめた#旬とスパイス 」シリーズ。

このシリーズでは、クリエイターの方と「旬の新しいおいしさ」を発見していきます。レシピと文章は
noteクリエイターであり料理家の今井真実さん。作る人の気持ちに寄り添うレシピ開発を行っている今井さんに、家庭で無理せず取り入れられるのに華やかなおいしさのレシピを作っていただきました。

近所のお魚屋さんでは、でっぷりと脂の乗った鯵(あじ)が並ぶようになりました。

鯵は通年、食卓にあがるような馴染み深いお魚ですが、実は春から初夏にかけてが一番の旬なのです。この時期の鯵はぴかぴか。まるまると太った鯵を選ぶと、むっちりとした脂が乗っています。

青魚には生姜醤油が定番ですが、私がお勧めしたいのが今回のお料理。かりかりに煎ったクミンシードとオリーブオイルでおもてなしにもぴったりなのです。

私はおもてなしをする時、メインはお肉料理で、前菜のようなおつまみ類に必ず魚介類の一品を作るようにしています。

そんな時によく作るのがこのカルパッチョ。さっと作れるのに見栄えも良く必ず喜ばれます。

塩を振ってねっとりとさせた鯵に、クミンシードのエキゾチックな香りがマッチしてとってもおいしい!

いつものお刺身にクミンシードを足すだけで特別な味わいに大変身です。鯵のお刺身は切ったもので大丈夫。おおらかな気分で作ってみてください!

【材料】(2人〜3人分)


鯵 1尾

S&B クミンシード 小さじ1/2
オリーブオイル 小さじ2
塩 小さじ1/8

レモン 適量

鯵を食べやすい一口大の大きさに切り分けます。好みの大きさで大丈夫です。

切り身の中心部にある小骨は写真のように切って取り除きましょう(お刺身用を買った方はこの工程を飛ばしてくださいね)。

全体にお塩を振りキッチンペーパーの上に載せて冷蔵庫で5分ほど寝かせます。

お刺身用の方も同様に行ってください。1尾などの分量は不明だと思いますので、お塩は軽く全体に振れば大丈夫です。

このお塩は鯵の水分と臭みを抜いて、下味をつけるためのもの。お刺身に使うお醤油の加減が人それぞれなように、気軽な気持ちで行ってください。

急いでいる方はこの工程をカットしても大丈夫です。

クミンシードをフライパンに入れて弱火で煎っていきます。香りが立ってきたら十分です。これ以上焦げないようにお皿に移しましょう。

鯵の水気を拭き取り、器に盛り付けてクミンシードとオリーブオイルをかけたら完成です。

レモンはぜひ添えてほしいです。酸味を加えるとぐっと味がひきしまります。レモンを切らなくても、市販のレモン汁でも良いですよ。

プリッとした鯵の身に、噛むごとにクミンシードの清涼感のある香りが広がり、おしゃれな味に。これだけで普段と違うお刺身になります。とろりとしたオリーブオイルの包み込むような食感で、気持ちよく喉を通り、後味は官能的です。

この鯵クミンカルパッチョのアレンジもおすすめです。玉ねぎのみじん切り少量とトマト一個の角切り、カッテージチーズを添えます。そして、ディルをぱらぱらとトッピングしてみてください。

お魚とディルは仲良しの相性。カッテージチーズは酸味を中和させ、鯵の脂身と違った種類のコクを与えます。意外な組み合わせに見えますが、華やかな一皿に。うっとりとするおいしさです。

「レシピ」と身構えなくても、いつものお刺身に、クミンシードとオリーブオイル、お塩をかけるだけ。それだけで十分においしい一皿になります。

わさびや生姜、それらもスパイスの仲間です。そう思うと挑戦しやすいですよね。色んなスパイスをお刺身に合わせるのもとっても楽しいものです。

細かい分量は気にせず、自分の味覚と嗅覚を頼りにぜひ作ってみてください。クミンシードを味方に、今が旬の鯵の濃い旨みを堪能できる一皿です。



今回のレシピと文章:今井真実(料理家)、撮影:今井裕治

〈お知らせ💡〉
私たちエスビー食品がこれまでnoteに投稿してきた全レシピをスパイス別、ハーブ別にまとめてみました。ぜひお手持ちのスパイスやハーブでチェックしてみてくださいね▼

「スパイス&ハーブレシピまとめ」