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「里芋のチーズまぶし。タイムの香り」で、あなたとお月見を #旬とスパイス

あるときはしびれるようにビリリと強烈で、あるときは果物のように甘くフレッシュで、またあるときは爽やかな軽さをもたせてくれる・・・。スパイスやハーブをほんのひと振りするだけで、一皿は魔法のようにがらりと変わります。

甘みと栄養素をたっぷり含んだ旬野菜と、それをさまざまな表情に変えてくれるスパイス&ハーブのかけ合わせをぜひ堪能してほしい。そんな想いからはじめた#旬とスパイス 」シリーズ。

このシリーズでは、クリエイターの方と「旬の新しいおいしさ」を発見していきます。レシピと文章は
noteクリエイターであり料理家の今井真実さん。作る人の気持ちに寄り添うレシピ開発を行っている今井さんに、家庭で無理せず取り入れられるのに華やかなおいしさのお月見レシピを作っていただきました。

急に夏の暑さが和らぎ、風が涼しくなってきました。
秋らしい気候になり、中秋の名月の日がやってきますね。



お月見に食べるものと言えば、「お月見団子」が有名です。


白くてまあるいお団子、お月様にも似ていますが、元はといえば里芋に見立てて作られたんだそう。


十五夜は「芋名月」とも呼ばれています。稲作以前は里芋などの芋類を主食としていたため、収穫祭である「十五夜」に供えられたそうです。

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私も里芋が大好き。秋から冬にかけてたっぷり食べています。里芋はこってりとお醤油で味を付けるのも良いのですが、実は洋風のお料理やスパイスやハーブとも相性が抜群なんです。

今回は、お月見に合う「 #旬とスパイス 」らしい里芋のお料理を考えてみました。



里芋に合わせるのはタイム

魚に合わせることが多いハーブですが、清らかな香りは里芋とも相性が良く、チーズの風味のアクセントにもなります。爽やかな香りが印象的、ミルキーでねっとりと溶けるような食感の一品が出来ました。

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【材料】 (作りやすい分量)


里芋 12個 (小さめで粒の大きさが揃ったものを選んでください)
バター 10g(常温に戻しておくと混ぜやすいです)

パルメンザンチーズ (粉チーズ、グラナバターでも良いです)10g

タイム 小さじ1弱

レモン汁 小さじ1  
塩   小さじ1/2

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里芋は、買う時に、なるべく大きさが揃ったものを選ぶようにしてください。火の通りが同じになり、お団子らしく作ることができます。もし大きいものがある場合は切って大きさを揃えても良いです。



里芋の表面に付いている土、ひげをよく洗い落とします。

フライパンにかぶるほどの水を入れて、中火で沸騰させます。沸騰したら弱めの中火に切り替え、蓋をして20分ほど茹でます。

火が強すぎると、吹きこぼれたり、お水が無くなったりするので、ご注意ください。

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お箸を突き刺して、すっと通ったらザルに開けて、ぬめりを洗い流します。

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皮が触れるほどの温度になったら、剥いていきます。

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指で剥くのが難しい時は、爪楊枝で皮をこそげるようにすると、つるんと剥けます。

里芋はいくら茹でても、シャリっとしたり、所々硬い部分が残ったりします。その場合は包丁で取り除くと良いでしょう。

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ボウルに移し、バター10gとお塩小さじ1/2を入れてよく混ぜます。

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バターが溶け全体に混ざったら、パルメザンチーズ10gを入れてさらによく混ぜます。

里芋の粘りとチーズが絡み「和え衣」のようになります。

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最後にタイム小さじ1弱、レモン汁小さじ1を入れて、よく混ぜたら出来上がりです。

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一見すると、真っ白な里芋ですが、口に含むと、チーズのコクと旨味、タイムの香りが鼻に抜けて驚きます。


我が家でも家族が「なにこれ?」と何度もぱくぱく味見して、あっという間に無くなってしまいました。見た目の清楚さを裏切る「やみつき感」があるのです。


冷蔵庫でも3日ほど保存できます。しかし扉を開けて、目が合うとついついパクリと食べたくなる美味しさです。

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余ったら、小分けにラップに包み、冷凍も出来ます。

レンジで解凍したら、トースターで焼き目をつけても美味しいですし、ちょっと潰してお焼き風にフライパンで焼いても目先が変わって良いですね。
少し小腹が減った時のおやつにもぴったりです。もちろんお酒のお供にも。

ビーフシチューなどの煮込み料理の付け合わせなど、これからの季節に重宝します。

今年の中秋の名月は、9月21日。

私も、豊かな秋の実りの収穫に感謝して、月を愛でながら「里芋のチーズまぶし。タイムの香り」を作ろうと思っています。

この日はぜひ、夜空を見上げ一緒にお月見を楽しみませんか。

中々気軽に人に会えない日々だからこそ、離れていても、同じ月を見て、同じ時間を皆さんと過ごしたい、心からそう願っています。


今回のレシピと文章:今井真実(料理家)、撮影:今井裕治

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