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#旬とスパイス

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noteクリエイターであり料理家の今井真実さんとお届けする「#旬とスパイス」。 スパイスやハーブをかけ合わせて、旬の食材を満喫できるレシピをご紹介します。
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#スパイスレシピ

「塩ブリとみかんのサラダ」ほんの少しのピンクペッパーが食卓をぱっと華やかに #旬とスパイス

今年も早いもので12月。毎朝、ブランケットから抜け出すのは一仕事ですが、年末年始の華やかなムードは気分が盛り上がりますね。 今年は集まって乾杯する機会も増えるかもしれません。そんな時に、さっと作れる前菜とサラダのようなお料理を紹介します。 今回使うスパイスは「ピンクペッパー」。私はこのピンクペッパーが大好き。ペッパーという名前がついていますが、辛味はなく独特の風味があります。ほんの少し甘いような香りにぷちんとした食感。そして鮮やかな色。ここぞという時に料理に使うと、ぱっと

香ばしいカリフラワーに、甘い香りと刺激。「ナツメッグカリフラワーの半熟卵チーズ」#旬とスパイス

あんなに痛いほど降り注いでいた太陽の光。夕方にはすっと熱を引くように、涼しい風が吹いて美しい夕暮れが見られるようになりました。 食べたくなる野菜も、ぴかぴかの夏野菜からシックな色合いの秋野菜に。少しこっくりとした味わいも楽しめるようになってきました。 今回登場する食材は「カリフラワー」。真っ白な姿は、どことなく雪を想像させます。一年中並んでいる野菜ですが、本来の旬は寒くなってくるこれからの季節です。カリフラワーを食べる時のレパートリーは、昔は茹でるか蒸すかの2択しかなかっ

爽やかなキャラウェイシードが心地いい「春キャベツのマリネとそぼろのサンドイッチ」 #旬とスパイス

母の実家は横須賀。春休みに祖母の家に遊びに行くと、キャベツ畑が広がっています。青々とした景色は爽やかで、人の営みの偉大さと自然の豊かな恵みを一度に感じることができます。 この時期のキャベツは「春キャベツ」や「新キャベツ」と呼ばれ、柔らかでみずみずしい葉がゆるやかに重なっています。 生で食べるとさくさくと軽快。甘味と水分が口中に広がります。 今回合わせるスパイスは「キャラウェイシード」。噛んだ瞬間にミントを彷彿させる清涼感が口に広がります。 キャベツの発酵漬物ザワークラ

じっくり焼いて、旨みを引き出す「菜の花とマスタードシードのぷちぷちソテー」#旬とスパイス

年末ごろから野菜売り場に並び始める菜の花。わたしはこの菜の花が子供の頃から大好き。お漬物やおひたしが食卓に並ぶと、いつも独り占めするように食べていました。 高校生になった時のことです。イタリア料理のお店で食べた菜の花のパスタがあまりにおいしくて、家でもいろんな調理法で菜の花を味わうようになりました。 茎のところはアスパラガスのようにほっくり瑞々しく、蕾のきゅっとした歯触りとの違いも楽しい。ほろ苦さと甘味が共存するのも、菜の花の魅力の一つです。 菜の花にスパイスを合わせる

作り方もシンプル、大人も子供にも大人気。「鶏肉とれんこんのローズマリーソテー」#旬とスパイス 

「あらだいぶ値段が下がったわね!」 やっと、れんこんが買いやすい値段になってきました。 娘の大好物の「れんこん」。喜んで食べるから、この時期になると我が家の野菜室にいつもあります。 れんこんはメイン料理の付け合わせにもいいですし、副菜にしても光を放ちます。それにすりおろしたり、千切りにしたり、切り方によっても味わいや見え方も食感も変わり、煮込んでも炒めてもおいしい。毎日食べても飽きないんです。 今回、そんなれんこんに合わせるのは「ローズマリー」。爽やかでウッディな香りが

スパイシーな甘い香りが秋の果物を引き立てる「柿とクローブの生ジャム」「柿とレバーのバルサミコソテー」#旬とスパイス

いちじくにぶどうに、梨。秋が近づくと果物売り場は、旬を迎えた果実が所狭しと並びます。ひとつの果物にもたくさんの種類があり、眺めているだけでもなんとも楽しい気持ちに。 今回、私が選んだ旬の食材は柿です。まだ出始めのさくりとした歯触りの時、皮だけでようやく姿を保ちとろとろと熟し切った時、どちらにも目がありません。 柿の濃厚な味は、きっとスパイスにも合うはず。甘い香りを合わせたくて、クローブを選んだらこれが大正解!ほんのり渋みを感じるクローブは柿を洗練した味に変化させます。

くせになる濃厚な風味。クミンがお刺身を新しくする!「鯵クミンカルパッチョ」 #旬とスパイス

近所のお魚屋さんでは、でっぷりと脂の乗った鯵(あじ)が並ぶようになりました。 鯵は通年、食卓にあがるような馴染み深いお魚ですが、実は春から初夏にかけてが一番の旬なのです。この時期の鯵はぴかぴか。まるまると太った鯵を選ぶと、むっちりとした脂が乗っています。 青魚には生姜醤油が定番ですが、私がお勧めしたいのが今回のお料理。かりかりに煎ったクミンシードとオリーブオイルでおもてなしにもぴったりなのです。 私はおもてなしをする時、メインはお肉料理で、前菜のようなおつまみ類に必ず魚

春の旨味をぎゅっと感じる、スナップエンドウの素揚げカリカリ #旬とスパイス

あたらしいスナップエンドウの食べ方、それは「素揚げ」です! 素揚げといっても少ない油で作れる揚げ焼きなのでご安心を。そしてそのオイルも余すことなく有効利用します。 スパイシーなピーナッツやパン粉のカリカリ食感を合わせたら、とても楽しい一皿が出来ました。ぎゅっと濃縮したさやの甘さにほっぺも落ちそう! スナック感覚で止まらなくなります。 スナップエンドウに合わせるスパイスは「ジンジャーパウダー」。 スナップエンドウの青い香りに、ほんのり甘いきりっとした乾燥生姜の風味を付け